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夢中で抱き合い、何度も上り詰めた後…。 璃音の体内に放った蜜を掻き出し、お互い体を洗いっこをして…。 新しく張ったお湯に、二人で向かい合わせになって浸かった。 「ん―――っ」 体の芯に残る甘い余韻を感じながら、璃音は両腕を上に伸ばした。 「大丈夫か? 随分、無茶をしてしまった」 「大丈夫。 龍嗣が優しく抱いてくれたから、そんなにダメージになってないよ」 ニッコリ笑い、膝の上に乗る。 小さい子供が親の膝に乗るように背中を龍嗣に預け、璃音は息をつく。 逞しい腕に包まれ、うっとりとした表情になる。 「龍嗣」 「ん?」 「僕、いっぱい尽くしちゃうからね?」 「今でも充分尽くして貰ってるがな…」 実際、氷室重工の利益の大半は璃音の発案が素になっている。 「まだまだ。 愛して貰える分より、もっともっと尽くすんだ…」 急に静かになった伴侶に龍嗣が訝しむ。 「まさか、な…」 嫌な予感がする。 確か、龍嗣と体を繋いだ後の璃音は毎回何らかの発明をしていた。 特に。 存分に啼かされた後は、かなりの大ヒットに繋がる発明だったような…。 「いや、気のせいか…」 「きたかもっ!!」 体を抱く龍嗣の手から左手を離し、空中に数式を描き始める。 「や、やっぱりか…」 目まぐるしく動く手が描く数式は、そのまま璃音の脳に記憶されていく。 どれだけのものを記憶しているのか、夢中になっている今は確認しようがない。 中断させたら訳が解らなくなるだろうし、逆上せる前には終わる筈だ。 敢えて声をかけずに待つことにする。 数式が終わると、流線型や幾何学模様を描き…。 大まかな設計図を作っていった。

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