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第1話プロローグ
「やっと逃げられた」
美央はあの部屋から出る事が
出来た。珍しく鍵が掛かって
いなかったからだ。わざとだと
も知らずに
エレベーターに乗り、1階に降り
駐車場を通り過ぎようとした
その瞬間・・・
「どこに行く?」
いるはずのない支配者の声が
した。
(今日は遅く帰って来るって
言ってたのに)
恐る 恐る 後ろを振り向く
と、声とは裏腹に怒りが滲み 出て
いる様子だった。
「来い!!」
拓海は美央の腕を引っ張り、自分の
車に乗せた。
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