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ぼくの好きな人。
ぼくって食べるのが大好きなんです。
でも今はダイエット中です。
食べるわけにはいきません!
なので朝食を抜いてジョギングします。
だけどお腹が空いてきます。
ぐぅううううう。
お腹さんが大きな音を立てて抗議してきます。
ぐぅうううう。
お腹さん、ずっと鳴ってます。
するとたまたま楓さんと居合わせまして、朝食抜きで体を動かすのは大変だからと、お弁当をいただけるというお話になったんです。
すっかり日課になったジョギングですが、楓さんと出逢ってからはジョギングをするもうひとつの理由ができました。
ぼくに好きな人ができたからです。
好きな人っていうのはもちろん、楓さんのことです。
楓さんとぼくは同性です。
同性に恋なんてどうやってもおかしいです。
だから忘れようとしました。
でも、全然忘れられなくて……それどころか夢にまで楓さんが出て来られます。
結局、どうやっても恋心を抑えきることができませんでした。
もし、ぼくが無事に痩せることができたなら……。
告白したら。
もしかしたら、万が一っていうこともあるかもしれないですよね?
蝶が青虫からサナギになり、綺麗な羽を持って青空を飛び回るように……ぼくだって!!
ですからぼくはこうして、痩せるため。如 いては大好きな楓さんに会うために、ジョギングをするんです。
すべては、蝶になるためにっ!!
ジョギングは苦手ですが……というか、ぼく。
運動が全般的に苦手なんですが……。
それでも大好きな人が作ってくださったお弁当が美味しすぎて、しかも、楓さんと過ごすひとときが楽しいんです。ダイエット中でも幸せです!
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