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進撃(いや喜劇…いやいや悲劇!?)の学会21
「んもぅ、タケシ先生ってば復活早すぎ! もう少しくらい、俺に甘えてもいいのに」
「お前の顔を見てたら、自分の悩みがちっぽけなものだったことを気づかされた。助かったよ」
相変わらず素直に礼が言えないままでいる、可愛げのない自分。そんな自分らしさを表に出すことができたからか、心にある重い荷物が下ろされた気がした。
俺の手によりサンドした状態の歩に顔を寄せて、触れるだけの口づけをしてやる。すると体に絡みついている両腕に、力が入ったのが分かった。
「やっぱり、タケシ先生はこうでなくちゃ。暗い顔してたらせっかくのイケメンが台無しになるし、患者になっちまう」
「医者の不養生か。別にいいんじゃない、こうして歩に治してもらうから」
恋人の言葉に甘えてやろうと頬を包み込んでる手を外し、そのまま両腕を首に絡ませてぎゅっと抱きついてみた。
「俺はただの看護学生なのにさ。治療なんて無理だよ」
「お前はこうして、俺の傍にいればいいだけ。簡単でしょ」
「傍にいればいいだけじゃない。全身全霊でタケシ先生を愛してあげる。毎日……」
(それなら俺は、病気になるなんてことはないだろうな。日々歩に感謝しないと――)
「だからタケシ先生、俺にご褒美ちょうだい!」
微笑みながら強請られた言葉に、自然と顔が引きつるのが分かった。首に絡めていた両腕を肩に移動させて、勢いよく離してやる。
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