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 ―― 身体と愛と涙味の……(5)

「あはは、そんなに指、締め付けたら動かせないだろ?」 「ん、ぁ……ッ、おにぃ…… さッ……」 「お兄さんじゃないでしょ?みっきーでしょ?」  クスッと小さい笑い声を漏らして、指で身体の中を弄りながら、背中に啄むようなキスを落としていく。 「んん、あ…… ッ、みっ…… き…… ぃ?」 「そうそう、みっきーだよ」  背後から聞こえてくる、愉しそうな声。  お兄さん…… じゃなくて、みっきーは、俺が背中が弱い事を発見したのが、愉しくて仕方ないようだけど、俺は背中の快感がそのまま下半身に伝わって笑えないんだけど。 「ねえ、とおるさんとは、何回くらいしたの?」 「へ?」 「ここ、あんまり慣れてないようだけど?」  言いながら、中の内壁を押し広げるように指を回転させる。 「ああ…… ッ…… そんな、慣れてなんか……ッ」  透さんとは……、年末に会った時は何度もしたけど……、それでもまだ、入れられる時の圧迫感に息が詰まる。 。 「ふぅーん、それは、ちょっと嬉しいかも」 「え…?……あ……ッ !」  身体を反転させ、仰向けになった俺の足を大きく開かせて、中を探る指が増やされる。  気持ちの好い処を、わざと外して動く指に焦らされて、知らずにシーツをを蹴ってもがいてしまう。 「直は、やらしーな」  言われて、顔が熱くなった。 「可愛いから、イイとこ触ってあげるよ」 その言葉を聞いた瞬間、その場所を押し潰すように抉られて、身体が跳ねた。 「あ…… ぁッ!」  何度も何度も、同じ場所を攻められて、とっくに張り詰めている半身がドクンと水位を上げて、限界が近くなった。  もう少しでイキそうで、思わず伸ばした俺の手を、みっきーに払い退けられてしまう。  不満を目線で訴えるように、みっきーを見上げると、悪戯っぽい目つきで笑われる。 「ダメだよ、自分で触るなんてエロいな、直は」  そう言って、羞恥で顔が熱くなっている俺を見下ろしながら、ニットとインナーのTシャツを脱ぎ捨てた、彼の上半身に釘付けになった。  服を着ている時は、背格好が透さんに似ていると思っていたのに……。  厚い胸板や、逞しい腕、綺麗に割れた腹筋は、まるで西洋の彫像のようで……。 透さんも、程よく筋肉のついた、しなやかで美しい身体だったけど、この人は、もっと逞しいと言うか……。  今の状況も忘れて、暫しみっきーの身体に見惚れてしまっていた。 「そんなに見つめられたら、俺も感じちゃうよ」  にやにやと冗談を言いながらベルトを外し、ボトムを一気に脱ぎ捨てて、全裸になったみっきーに、思わず息を呑んだ。  ―― なんか……、でかくねぇ?  俺のだって、小さいわけじゃない…… 標準よりは上だと思ってるんだけど……。  ―― いや、今まで見た中で、一番デカい…… AVで観たことのある外人のアレみたい……。  それが、先端から透明の液を零しながら、硬く反り返っている。 「ね? 直の中に入りたくて、ウズウズしているんだよ」  その言葉と、目の前の雄々しい昂ぶりに、身体の奥に不安だか期待だか、分からない疼きを感じてしまう。  熱い切っ先を後ろに押し付けられて、シーツを強く握りしめた。 「あっ…ッ !」  入り口をこじ開けるように、ゆっくりと先端が挿ってくる。 その大きな感触に身体が強張った。 「き、っついな…… もう少し力を脱いてよ直」 「ん……、あぁッ!」  みっきーの手が、逃げる俺の腰を掴んで引き戻した瞬間、ググッと奥へと入って、あまりの苦しさに息が詰まった。 「動くよ」  俺の応えを待たずに、みっきーは律動を始める。 「ま、待っ…… あっあっ」  抗議する間もなく、いきなり一番感じる処を先端で突き上げられて、強烈な刺激に下肢がぴくぴくと痙攣する。  ぎゅっと瞑った瞼の裏に閃光が走った瞬間、俺の腹や胸辺りに熱い飛沫を感じた。

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