—— 身体と愛と涙味の……(4)

「あっ……、お…… 兄さん……」  首筋を唇が掠めただけで、背筋に快感が走り抜けた。   まるで全身が性感帯になったみたいに、少し触られただけでも快楽を拾って体温が上がる。  胸の尖りを指先で転がされて、耐え切れずにその手を掴んで止めようとした。 「…… 光樹」  耳を舌でなぞりながら、低い声で囁かれて身体がピクリと震えた。 「…… は、ぁッ…… え?」 「俺の名前、お兄さんじゃなくて、光樹 」 「…… み、つき…… ?」 「そ、光樹。 お兄さんじゃ、何だか弟とイケナイコトしてるみたいでしょ?」  悪戯っぽく言いながら、舌が鎖骨をなぞって、真ん中の窪み辺りを強く吸う。 「あぁ…… ッ……、」 「もう一度、呼んでよ、名前」  掴んでいた俺の手を払い退けて、お兄さんは、もうすっかり硬くなってしまっている胸の尖りを甘噛みした。  もう片方は 指で摘まんで弄ばれて、俺は声にならない声をあげて、身体を捩った。 「…… ッーー !」 「ほら、名前、呼んで?」  薬の効果がまだ取れないのか、身体が火照って堪らない。 「ッ……、み、つき…… さぁ…… ッん」 「みつき。 呼び捨てにしてよ」  胸の尖りを、唾液をたっぷりと含んだ舌が舐め、時々歯を立てられて、そこは恥ずかしいくらいに赤く染まっている。  そこに刺激される度に、身体の中心が熱く疼いて、もっと先を欲しくて堪らなくなっていた。 「ほら、もう一度呼んでみて? 俺の名前」  敏感になり過ぎている乳首を、指先で摘まれて、応えようとした声は、喘ぎ声に変わってしまう。 「…… み…… ッ、き…… ぃ…… ぁ……」  そんな俺に、クスクス笑いながら、お兄さんは軽く額にキスをする。 「みっきーって、アハハ…… なんか、世界のアイドルなキャラクターみたいだな」  もう、みっきーでいいよ。 なんて言いながら、俺の身体をうつ伏せにさせて、腰を引き寄せた。 すると突然に、後孔に感じた温かく濡れた感触に、身震いする。 「あ…… っ!」  先端を尖らせた舌で、わざとらしいくらいに水音を立てながら、そこを舐められて、思わず前に逃げれば、力強い手に腰を捕まえられて、引き戻される。 「あ…… あッ……、そッ…… んなッ……、」  入口の周りを何度も なぞるように這わせ、尖らせた舌が中に挿ってくる。  こんな事、恥ずかしいはずなのに……。  熱い唾液を流し込まれている感触に、身体の奥が熱く焦れて、期待に腰が揺れてしまう。  だけど、まるで焦らすように、お兄さんの舌は、ゆっくりと尻の割れ目を辿って、背中に上がってきた。  腰から背筋に沿って這わされて、ゾクゾクとした快感が身体を駆け抜ける。 堪らずに反らした背中に、お兄さんは何度も繰り返して舌を這わせた。 「ふ…… ッ、あぁ…… ッ」  鼻にかかった高い声が漏れて、こんな声が出るなんてって、自分でも驚いた。 「エロい声……、背中気持ち良い?」 「…… ん、きもちッ……ぃ」  背中が、こんな感じるなんて、今まで知らなかったし!  舌先は背中から、うなじ、耳へと移動していく。  耳の中に舌先を侵入させながら、「直…… 好きだよ」と、また囁かれて、その声が、言葉が、耳の奥に響いて、力が抜けていく。  —— 好きだよ。  そんなの、セックスする時のテンプレだと思っていたのに。  —— ヤバイ、なんか俺……。  その時、後孔に冷たい液体のような物が垂らされて、ピクリと身体が震えた。 「ん、あっ?」 「大丈夫、ただのローションだから」  後孔に垂らされた液体は、前の方にも塗り広げられて、萎えない俺の先端から、根元の双珠へ濡れた指を滑らせて、揉みしだく。 「や…… ッ、あっ、あっ」  気持ち良さに何も考えずに身を任せていると、不意に、後孔にローションを纏った指を挿し入れられて、瞬間的に身体が固く強張った。
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