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—— 君の初めては全部……(7)
透さんの匂いを感じながら、首筋から鎖骨、胸、腹筋へと、引き締まったしなやかな身体を辿っていけば、熱を帯び張り詰めた先端が頬に当たる。
それは腹にくっつく程に勃ちあがっていて、舌を伸ばして触れてみれば、塩気を帯びた蜜が溢れていた。
舌で触れた感触だけで見えないのに、手を拘束されて触ることもできないのに、興奮してしまう。 透さんも同じように興奮してくれてるのかなって思うと、なんだか嬉しいけど……、でも……。
「…… ッ…… 直くん」
熱の籠った呼気と共に、少し焦った声が落ちてきて、俺の顔にかかる前髪を、優しい手がそっと掻き上げた。
目隠しされてて見えないけど、情欲に濡れた眼差しに、上からじっと見下ろされているのを感じる。
そのまま熱い幹へ舌を這わせていけば、浮き出た血管が脈打っているのが、リアルに舌先に伝わった。
シーツに肌が擦れる音と共にスプリングが揺れて、透さんが身じろぐ気配がする。
見えないから、歯が当たらないように気を付けながら口を大きく開けて、そろそろと先端から呑み込んでいけば、咥内で透さんのがドクンとまた大きく膨らんだ気がした。
俺の前髪を掻き上げている指先に力が入ったのを感じて……、
「…… っ…… 直……」
透さんの余裕のなくなってきた声に呼ばれた途端、頭を引き剥がされて、体はゆっくりと後ろへ押し倒されてしまった。
「…… っ」
足の間に透さんが割入り、汗ばんだ体が覆い被さってきて、唇を塞がれる。
「…… 挿れていい?」
舌を絡め合わせながら、透さんはキスの合間に掠れた声で囁いて、後ろの入り口に硬い熱を押し付けてくる。
「…… ん、……」
頷けば、もう一度だけ啄ばむようになキスをくれて、リップ音を残しながら唇の温もりが離れていってしまう。
思わず、追いかけるように頭を起こしたけど、上手く届かなかった。
腰を持ち上げる手が双丘を割り広げ、グッと先端を埋め込まれる。
ついさっきまで、透さんを受け入れていたそこは、吸い付くように、難なく張り詰めた熱を呑み込んでいく。
俺は後ろで縛られている手を強く握り締めることしかできなくて……。
「ああっ」
「…… っ」
体内がいっぱいになっていく感触に、思わず声をあげたのと同時に、透さんが零した吐息が聞こえた。
顔の両脇でスプリングが僅かに軋んだ。 透さんシーツに手を突いて、上から見下ろされている気配。
「…… 直……っ」
余裕のなくなってきた声で、呼ばれた瞬間、抱き寄せられて、ベッドのスプリングが大きく揺れる。
反動をつけて、体が起こされて、対面座位の形で抱きしめられた。
「…… っ、ああっ」
自分の重みで、一気に奥まで貫かれて、嬌声を上げながら逸らした喉に、濡れた舌が這わされて、体が大きく震えた。
そのまま胸へと下りて、感じやすくなっている尖りを吸い上げる。
「あぁ……ふ、ぁ…… っ、とーるさっ……」
押し寄せる快感に、身体が硬直してカクカクと小刻みに震えながら、透さんの乱れた熱い息が肌にかかるのを感じて……。
—— 透さんも興奮してくれてるのかなって思うと、嬉しいけど……、でも……。
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