ただ、愛されたくて自分の存在価値を確かめたくて僕は身体を売った。 自分を大切にすることをわかっているけどそうでもしなきゃ自分が壊れてしまいそうで怖かった。売っているときだけ生きていることが実感できてそんな自分が嫌でイヤで仕方がなかった。 やめようとしてたけどももう無理でこうして今だって身体を売っている。 「優くん気持ちいい？」なんて聞いてくる男が相手だった。お前となんかシていても気持ちよくもない。また、止められなかったと後悔ばっかが募ってしまって気色悪い感情が生まれるだけで。でも僕は偽り続ける。 「気持ちいいです。蓮さん。」 そうでも言わないといけないくらいに僕は汚れているから。 「また、買ってくれますか？」 なんて、猫被った声でそう言うのだ。 こういうことをしないと存在していることが実感できないなんて、もう壊れているんだろうな。男と、ホテルから出たあと僕は家に帰った。 もう、こんな世の中に生きているならもう死のうと思ってカッターを首に当てた。 あぁ、温かい血が流れてこんな僕でも生きているんだって思った。 うわぁーと叫んでしまった。そしたら隣の人が気づいてくれた見たいで 「優さん大丈夫ですか？救急車よぶので。」と言ってくれた。そこで意識が切れた。 意識が切れれても隣に誰かがいることがこんなに温かく感じるなんて今更自分でやったことに後悔すると同時に心配してくれる人がいたんだと思った。 「優さん、もう少しで着きますから。生きててくださいね。」 ずっと話しててくれてしかも生きててくださいと言ってくれた。自分なんか汚れるか傷つくことでしか存在が確かめられないと思っていた。 人のぬくもりなんて、感じたこともなかった。 ただずっとそういう風に生きていたから。 愛情なんてそぞいでもらわなかったから。 誰も愛してくれなかったから両親も友達も恋人さえも。 「優さん。貴方には僕が付いてますから。」 こんなに心配されたことがなかったなら。