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第2話

いつもの嫌いな、昼休みの離れのトイレ。 「もう少し口を開けろ!」 そう言われて無理やり口に入れられる。 汚い。人の性器なんて触れたくない。 気持ち悪い。怖い。 「ちゃんとしろよ!」 そう言い、腹を殴る。 また鳩尾に蹴りを入れられる。 吐きそう。吐きたい。気持ち悪い。怖い。 誰か助けて。 「そうだ!俺、今日カメラあるから写真撮ろーぜ!」 「お〜!いいね!」 嫌だ、やめて 言いたくても言えなかった。 言おうとしたのを見計らったのか 言おうとした瞬間蹴られた。 体中の痣だけを撮られると思ったのに、撮られたのは痣だらけの体と自分の性器だった。 消してと頼んだがうるせぇと殴られた。 もし、他のやつに言ったらどうなるか分かるよな? そう言われたのを最後に意識を手放しかけた。 でも、そうはさせてくれなかった。 また蹴られて、手放しかけたら、殴られての繰り返し。 たったの30分なのに永遠に長く感じた。 「後はお前が片付けとけよ!」 そう言い放って帰っていった。 地獄の時間が終わった。 ここには人はほとんどこない。 来たとしても、気付かないだろう。 気付いたとしても無視だ。 早く死にたい。 両親は、僕が中学生の時に亡くなった。 それからは親戚に預けられた。 親戚は、見た目が女みたいな暗い俺よりも、可愛くて明るい弟を可愛がっていた。 僕が何かある度に話しかけると冷たくあしらわれた。 家族にも学校でも嫌われている僕を唯一救ってくれたのは先生だけだった。

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