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第20話 (拓真)
中嶋に誘われて、サークル後に、最近開店した居酒屋にいる。
メンツは、いつもの奴らだ。
腹も満たされて程よく飲んで、ダラダラ話し始めてたら、中嶋がこの間の先輩主催の飲み会の話を聞き始めた。目的は、コレか。自分が行けなかったから、気になってたんだろう。
何か面白い話でも、期待してるんだろうけど、内田、山瀬の話は、全然興味無いが、俺が帰った後の和希の事は、気になるから、中嶋ナイスだ。
俺が女と消えた話になって、聞かれたから、いつもの事だし、今更だ。
正直に、「誘われたから」と、女と寝た事をいわせた。「羨ましい〜」とか言われたけど、俺には、どうでもいい事だ。
ただ、和希の反応が気になる。
チラっと見たら、若干引き吊ってるようにも見えるが笑ってる。
イマイチ、分かんない反応だ。初めて会った良く知らない女と寝た事に引いてるかも知れない。
そんな事を考えてたら、内田が和希の事を話出した。あの年上の女が気に入ってたとかイイ雰囲気だったとか、あれからどうした?とか聞いてた。
和希は「送って行って、駅前で、酔い醒ましにコーヒーを飲んで、話して帰った」と言ってた。
和希の話しを聞いて、ホッと安心した。自分でも思っていたより気になっていたらしい。
でも、和希が言った後、チラッと皆んなに気づかれない程度に、武史を見たのは、何でだ?高校からの付き合いがある2人は、俺らでは、入っていけない固い絆を感じる。それが、気にくわない。
童貞がどうとか、くだらない話を聞いてたら、山瀬が和希に童貞かどうか聞いてた。和希が答え無いから、武史にフル。童貞じゃないような事を武史が曝露した。他の奴らもびっくりしてたが、顔に出さなかったが俺もびっくりした。
コイツが女を抱く姿が想像出来ない。あんな細い腰で。どっちかと言うと抱くより抱かれた方が合ってる感じがした。自分のヤバイ考えに、頭を振った。マズイ。
やっぱ、他の奴らも女を抱くのが想像つかないとか言ってて、俺だけが思ってた訳じゃないみたいで、ホッとした。
そしたら、内田のヤローが和希の腰のサイズを測るような感じで手を回した。マジ、ムカつく。和希も触らせてるんじゃねぇー。ムッとして顔に出てないか自信が無かった。
それから、山瀬の恋愛話し、内田、中嶋の話しをして、正直興味無いから、話しには、加わらないで、和希のコロコロ変わる顔を無意識に瞳で追っていた。
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