55 / 379

第55話 情事再び(和希)

「あふっ。はぁはぁ……んん」 部屋に入って、すぐに後頭部を押さえて、濃厚なキスをしてきた。 口内の舌を絡ませて、逃げれば逃がさないと、また、絡ませてくる。 息もつかないほどに、激しいキス。 「あ…ふ……ん。ま……って」 亮介の胸に手を置く。 「和希、可愛い。」チュっ。チュっ。チュ。 俺を抱きしめ、おでこ、ほっぺ、最後に口に軽くキスしていく。 「はぁはぁ。シャ……はぁ。シャ…ワー浴びさせ…て」 息が整わない程、濃厚だった。 「一緒に浴びる?」 「や…はぁはぁ、恥ずかしい」やっと言えた。 「和希からでいいよ」 亮介が腰にタオルだけ巻いて出てきた、俺は上だけ羽織って、ソファで見てもいないが、テレビをつけて、ぼんやり画面を見ていた。 うわー。亮介、体、引き締まってるけどガタイがいい。着痩せするタイプなんだと思ってみてたら、 「何か、面白いのやってる?」と声を掛けて、缶ビールを1つ持ってきて、プルトップを開けて喉に流しこんでいた。 「ん、見てないから」何となく、待ってるのが恥ずかしくってつけただけだ。 「じゅあ。消すね。」クスって笑って、 「飲む?」ビール缶を振る。 「なんで、自分だけ?俺のは?」 「あんまり飲むとな。2人で、1本でいいだろう」ニヤって笑って言った。 「酔っ払って出来無くなるタチ?」クスって笑ったら、 「ンなわけねーだろう。お前、後で覚えてろよ」ニヤっと笑って、ビールを口に含み、俺の口に流して込んできた。 「んん…ん」 垂れたビールを拭きながら 「ビール1本なのは、これが狙い?」クスクス。 「バレたかーははは。」自分でも飲んで、俺の唇を親指の腹で撫でながら、いやらしく 「まだ、いる?」 「うん、もっと………。」 また、ビールを口に1回、2回と流しきた。 それが合図になり、3回目は、ビールじゃなく、亮介の舌が入ってきて、上顎の内側、頬の内側と舌が我が物顔で動き廻り、舌を絡ませる頃には、息が絶えだえだった。 「はふ……はぁ。……ん。あっ……もう…や」 そのまま、数歩先のベットに、キスされながら、誘導された。

ともだちにシェアしよう!