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闇底に沈む光に11※
「あっ、あー…っあ、あっは、ぁ…」
先にねじ込まれたカプセルが溶けて、強烈な媚薬効果が腔を犯し始めていた。
男が更にローションをたっぷりまぶした指を突っ込み、奥を掻き回している。
狭くすぼんでいた隘路は、あっという間に拓かされ、柔らかく解れて男たちの蹂躙を受け入れていた。薬で強制的に勃起させられたペニスも、男のごつい指で扱かれて、甘美な痺れが次々と生まれていく。
……ああっ、ダメだ、気持ちいっ
急激に昂らされて、怖いくらい快感が膨れあがっていく。屈辱も羞恥も、恐ろしい勢いで押し流されていく。
「ああっ、や、あ、やぁ……ぁっん、やだ、あーやっ、やめ…っ」
「ヤダじゃないよなぁ、ユウキ。その声はなんだ?ん?もうイきそうか。淫乱め。エロすぎるんだよ、おまえは」
遠慮なしに罵られ嘲笑われて、ユウキは必死に口を噤んだ。でも抑えきれない喘ぎはどうしても漏れ出てしまう。
「薬で強制的に狂わせているのに、その言い方はちょっと酷いね」
助手席の斉木が苦笑混じりに呟く。
「いえ。こういうのは、効かないヤツには全く効かないんです。こいつは初めからこうでしたよ。もともと素質があったんです」
「その子を最初に仕込んだのは君かい?」
「いや。こいつはこの通り見てくれがとびきりいいんで、最初から久我さんの家に連れて行きました」
「そう……。その後の調教は?」
「それは私が徹底的に。こちらが驚くほど覚えのいい身体でした」
人の身体を好き勝手おもちゃにしている癖に、2人の会話は淡々としている。ユウキは喘ぎ身悶えながら、斉木を必死に睨みつけていた。
「店には出していたの?」
「いや。こいつは久我さんの特別な客用だったんで、店にはおろしてません」
「そうか……」
斉木はそれきり、黙り込んだ。
男の指は既に3本まとめて入って、バラバラに動く。射精感が強烈に高まっていたが、出口は特別な器具で蓋をされていた。
自分の淫らな啼き声が、どこか遠くから聴こえる気がする。効き目の強い媚薬が、身体だけでなく頭まで侵し始めたのだ。
「さ、そろそろ着くぞ、ユウキ。仕上げに1回イっとけ」
男はそう言って、卵形のローターにローションを垂らすと、ひくつく窄まりに押し付ける。
……いやだ、やだ、出さずにイくのは。
グチュリ…と中に押し込まれた。浅い位置に潜り込んだローターのスイッチが入る。
「っっっっっ」
息が詰まって声すら出ない。いきなり最大にされた振動が、あの場所を直撃した。ビリビリと雷に打たれたような激しい衝撃だった。
自分の意志を無視して、身体が弓なりに反り返る。意識が、真っ白に、弾けた。
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