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第43話

「あっ…」 急に訪れた喪失感に泣きそうになりながら日向を見上げると 「もう限界。お前、すっげぇイヤラシイ。」 ぐいと引っ張られてそのまま抱っこされた。 いきり勃った日向と僕のものが合わさり、くちゅっと音を立てた。 「このまま挿れて。」 視線を晒さず命令口調で言われ半泣きになりながら、枕元にあったローションのボトルを取り出すとその中身を自分の後孔と日向自身に纏わせる。 膝立ちになり、少しずつ少しずつ埋め込もうとするが、脚が震えてつるりと滑り上手くいかない。 もどかしさに思わず涙が溢れた。 「瑞季、かわいい。」 流れた涙を舐め取りちゅっとキスをすると、日向は自分のものを握り僕のそれに目掛けて差し込んだ。 「ああっっ!」 ぬちゅっ、ぐぷっという音が聞こえ、違和感とともにソレは入り込んできた。 案外スムーズに入ったのは、さっき僕が風呂で解していたのと、とろみの強いローションのせいか。 それとも日向を欲しがる僕の淫猥な心のせいか。 難なく日向のソレをぎっちりと咥え込んで、苦しさと恥ずかしさと安心感と、そして今から始まる快楽の渦を思い、身体の震えが止まらない。 日向は僕の背中を撫でささやいた。 「瑞季、動いていいか?大丈夫?」 僕は日向の首に縋り付き、頷くのが精一杯だった。

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