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第45話
愛されてる確信はある。
ココロもカラダも。
想いを告げる度に、身体を重ね合う毎に、溢れ合う想いが混じり固く結ばれ、離れがたくなる。
まるで元は一つの魂のように。
彼なしでは生きていけない。
失うことが怖い。
だから
自分の想いをセーブする術を覚えた。
日向はそんな僕の心には気付かない。
知らず知らず溢れ出す涙。
激しくなる抽挿。
ローションとお互いの吐き出すものとが絡まり、部屋中に響いて淫猥な雰囲気になる。
発する声は、媚を売るような艶っぽく甘い声で、それが本当に自分のものだとは思いたくない。
日向の首に回した手は力を失いずるずると落ちていき、それに気付いた日向に掴み取られ、引き寄せられて、唇を奪われる。
んんっ
口を塞がれて息がうまくできない。
下からの突き上げはますます強く深く、内臓をえぐり取られそうな感覚に陥る。
息苦しさに涙が溢れていく。
僕の心の傷口から血が流れるように。
しかしだんだん苦しさが快楽に変わり僕の腰も揺れ動く。
「瑞季、イくぞっ」
日向の声が遠くで聞こえ、僕の中の日向自身が大きくなった。
ああ、ダメだ…気持ちいい…
身体中を支配する快感の嵐が吹き上げ、僕は それに身を任せ白濁の液を吐き出すと、意識を闇の中に沈めた。
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