110 / 229
第110話
お土産とロールケーキとピンクの花束を抱えて涼香ママの元へ。
「いらっしゃい!どう?仲良くやってる?」
「はい!でも時々ケンカもします。」
新婚旅行や二人の近況を話しながらのティータイム。
涼香ママも少し痩せたみたいだけど、今日は調子が良さそうだ。
「僕達、それぞれ会社にバレまして…」
「えっ、大丈夫なの?」
「それが…僕のところは意外と腐女子が多くて…
女性陣が、みんなすごく理解してくれて、理解というか、『リアルBL』だって萌えたらしく…あからさまな態度をとる人達をコテンパンにやっつけてくれて…結婚式に来て下さった片岡部長と峰君は勿論なんですけど、特に女性の部長が『頑張んなさいっ』ってすごく助けてくれました。
営業から庶務へ、部署異動になったんですけど。
今では、会社ぐるみで応援してもらってます!」
「まあ、ある意味すごい会社ねぇ。
腐女子バンザイってとこかしらね。
日向、あんたのところはどうなの?」
「大丈夫だってば。
岡田部長が、全面的に矢面に立ってくれてさ。
うちは社長がメッチャ協力的で…聞けば、息子さんもパートナーが男性だったんだ。
だから、俺のところも問題ないから。
何か言われても業績を上げてれば文句言われないし、言わせないよ。
でもさぁ、意外と近いところに、俺達みたいなカップルがいるんだなーって。
俺の指輪を見て、小うるさい女達もしばらくして騒がなくなったし。
バレちゃって、かえってよかったよ。」
「一件落着!終わりよければ全て良しってね。
あなた達が幸せに暮らしていけるならそれでいいのよ。」
ともだちにシェアしよう!