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第186話

ずんずんと抽挿を繰り返す日向のこめかみから汗が流れ始めた。 閉じかけた目に映ったその汗が、僕を愛している証拠に思えて泣きそうになった。 「くっ、瑞季っ…すごい吸い付いてくるっ…」 焦った日向の声がした。 振動でじゃらじゃらと両手首の鎖が鳴っている。ふわふわとしたファーで巻かれた手首は痛くはないが、日向を抱きしめることができなくて もどかしさが募る。 「あっ、ああんっ、はあっ、あんっ」 嬌声を止めたくても、両手が使えず口を塞ぐこともできない。 零れ落ちる甘い声は日向の欲情を殊更に誘う。 切っ先のギリギリまで抜いては、また奥まで突き刺される。 内壁をこそぎ落とされるような感覚に陥り、お腹の奥からきゅんきゅんと甘い電流が流れて広がっていく。 次第に腰が揺れそれを日向に自ら擦り付けていた。 てらてらに濡れて光る僕の肉棒に日向の手が添えられ上下に擦られて、括れた部分は左右に捻られて、もう、それだけで熱が切っ先へ向かい、悩ましい声とともに白濁の液を吐き出してしまった。 僕自身の先から散った粘り気のある液体は、日向の抽挿で揺らされ、まるでスローモーションの動画のようにゆっくりとお互いのお腹やシーツへと、あちこちへ飛んでいった。 はあはあと息を乱し、毛穴という毛穴から汗と日向を誘うフェロモンが噴き出しているようで… 日向からもすごい雄の匂いが漏れてくる。 時折理性が戻り羞恥で身体を朱に染めながらも、腰の揺れは止まらず日向に食らいついていた。

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