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第230話

「…日向?今日は何もしないで抱き合って寝るんでしょ? だから、このまま」 「さっきちゃんと抱いたまま寝ただろう? 俺にキスマーク付けて煽ったお前が悪い。 こんなになってる責任取ってくれよ。」 僕の太腿に当たっている日向の楔が、熱を持ってびくびくと震えていた。 何をしても日向の思う通りになっちゃうんだ。 そしてそれを嫌だと拒絶しない自分がいる。 むしろ、日向に抱いて欲しい思っている。 ワザと大きなため息をついて、日向を上から見下ろすと、これから始まる行為を期待して身体が震え、後孔がヒクつくのがわかる。 「…責任取るから…優しくして…」 満面の笑顔で日向が僕の腰に手を伸ばしてきた… 僕はこれから明け方まで続くであろう愛の行為に胸震わせて、愛おしい夫の伸ばしてきた手の上にそっと自分の手を重ねた… このワガママで俺様な僕の伴侶は、僕だけを見つめ、愛してくれる。 二人で歩む道は簡単なものではないかもしれない。 それでも… 僕は、僕の愛するこの(ひと)を信じて、共にこの命の尽きるまで歩き続けよう。 僕達の未来を祝福するように、絡めた指に当たる銀の指輪がキラリと美しく輝いた。 その輝きに後押しされるように僕は絶頂を迎える。 『瑞季、愛してるよ』と日向がささやく声が何度も聞こえ、いつまでもこの幸せが続きますようにと祈りながら意識を手放していった。 ーーLa Finーー

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