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第16章の3

それで、麻也は何気ない風を装って、まずは片方を手に取ってみた。 まあ定番の<最新デートスポット>とか、<デートの時のおすすめコーディネート>なんかが載っていて… (まあこれなら真樹も直人も読むだろうけど…いったい何が…) と思いつつも、麻也も諒が好みそうなレストランやシャツをしげしげと見てしまったが… そろそろ呼ばれるのでは、と思い始めた麻也は、急いでページをめくった。  …と…  <女の子の最新トレンド>のコーナーの第一位に、どアップで載ってたのは美人女優…  あの、関村響子、だった…  <バラエティでブレイク中! クールビューティーなのに気さくなお姉さま!> などと、ハリウッド映画やベストセラー本なども押さえてトップなのだ。 (真樹たちの憂うつはこれだったのかも…) そこには彼女の簡単な経歴とコメントしか書かれていなかったので、 麻也はもう一冊の方も念のため手に取った。 (外に出るとまた余計な雑音が入ってくるんだよなあ…) 諒はいつしか鏡の前のスペースで、麻也には背を向けて、ネタ帳に何か書きつけていた。 本から何か書き写しているようだった。 それで麻也は安心してその雑誌を開いたが… 驚いたことに、こっちでは後半部分の<話題のピープル>という3ページのコーナーが、 彼女のインタビューだった。

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