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第16章の27

すると真樹はまた、おびえた表情を作り、 「まあ…でも普段は怖い兄貴で…」 「またそれかい…」 DJのツッコミにかぶるのも構わず、麻也は言い返した。 「その割に最近は俺のこと怒ってばっかりじゃん! 」 「兄貴の彼女がヘンなヤツだからだろっ! 」 DJの目が泳ぎ、須藤を探す。 「えっ? そんな話ししていいんですか? 」 あまりに彼がうろたえるので諒は慌てたみんなに促され、 「麻也さんのハニーの諒子で~す♪   チューも激写されてます♪ ビデオも出してま~す♪ 」 「ああなるほど、って、だからってチューはやめてくださ~い。」 さすがはベテランDJだった。が、負けたくない諒は麻也を抱き寄せ、本当に情熱的にキス… 「だから俺が怒るんだろっ! 」 真樹は叫び、麻也は諒に加担して恍惚の表情を浮かべ、DJは絶句し … 「あ、次の曲、は真樹の曲で <WHY NOT?!>です 。どうぞ ! 」 カオスの中でひとり冷静な直人の美声が流れていった…

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