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第1話の12
ドアの近く、諒からは死角になるところで身支度を済ませると、麻也はB5判のノートをバッグから取り出し、
表紙を開くと、ガラステーブルの上に置きに行った。
1ページ目にはこう書いておいたのだ。
探さないで下さい。
麻也
そして、着替えの入ったバッグを持つと、麻也はそっと部屋を出た。
幸い誰にも見つからなかった。
ロビーを抜け、タクシーに乗り込むと、諒にも内緒にしてあるマンションの住所を告げた。
車が動き出しだすと、ほっとした…
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