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第2章の13
事務所が所属する、芸能プロダクション全体の一大パーティーが名門ホテルで開かれることになり、
MA-YA達もお披露目代わりに全員出席することになったのである、が…
ステージと同じくフルメークで派手なステージ衣装、立てた長い髪で、MA-YAたちは大いに目立っていた。
新人なので、場所はドアの近くではあったが…
…と、マネージャーが席を外すと、途端に人が寄ってきた。
男女約半数ずつのオトナである。特にMA-YAに多かった。
「本当にキレイね…」
などと触ってくるのはまだいい方で、
「この後、予定あるの? 」
「男はどういうタイプが好みなの? 」
とか、無理やり電話番号を書いた紙を男に握らされたり…
その中の一人、来賓あいさつをしていた偉そうなオヤジに至っては、
マネージャーが戻ってきてもMA-YAから離れようとはせず、
それどころか、
「MA-YAをちょっと借りてもいいかな? 」
マネージャーはすました顏で、どうぞどうぞ、と言う。
MA-YAは困ってしまったが、それには構わず、
オヤジはMA-YAの腰に手を回し、宴会場を出るよう促す…
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