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第2章の19

 ガードのゆるいスタッフの注意がやはり欠けていたということなのだろう。  図々しくも、いかにも自分たちのファンらしい女の子たちが6、7人ほどやってきて鉢合わせになり、キャーキャー騒ぎ始めたのだ。 MA-YAはひらめいた。 とっさにその子達に手招きをし、喜んで寄ってきた彼女たちからプレゼントを受け取ると、 優しくささやいた。 「ね、俺たちの部屋まで遊びに来ない? 」 それが何を意味するかはみんなわかっている。 女の子たちも喜んだ。 すると不思議なもので、たくましいおばちゃん風の子たちは一歩下がり、 連れていたお嬢様風の可愛い子を差し出してくる。 とにかくメンバー全員が女の子を確保すると、店の前で待っているように言い、 宴会が終わると一目散に階段を駆け下りて落ち合い、宿泊先のホテルに向かった。 下心のないオトナ達には誤解され、軽蔑されていたことだろう。  しかし、メンバーがどのオヤジにセクハラされようと見て見ぬふりのスタッフには、 説教などできるはずもなかった。

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