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第5章の29

 そして、 「麻也さん、本当にひとつになろうね。」 と、覆いかぶさるようにして、指を抜いたそこに、自分のものをあてがい、ゆっくりと押し進めてくる。 両手首を押さえ込まれたりするのももちろん初めて… 「あっ! あっ!…」 ちょっと…痛い… それに気づいた諒が唇をかみしめながら動きを止める。  麻也が痛みに耐えていると、また少し動き、 「麻也さん、気持ちいい… 俺、もう…」 あっ…と声をあげて、諒はのぼりつめた。 のけぞる瞬間の表情も綺麗…と思いながら、 麻也は自分の中で、諒が息づいているのを感じる… 「あ…諒の、びくびくが気持ちいい…」 「…本当? 嬉しい…」 …だけでは終わらなかった。諒のものがまた育って、硬度を増してきていたから… それがどさくさまぎれに少し動くと、そこは麻也のポイントで… 「や…あ…あぁんん…」 快感に、涙が滲んで流れた。 「…麻也さん、可愛すぎ…る…俺、またすぐ…」 「…諒…俺も…」 「麻也さん、イッてよ…イキ顏見せて…」 「…諒こそ…あっ…」 見せる余裕なんて、なかった。ただ、諒の前にさらしてしまった。 これまで誰にも見せたことのないような、その瞬間の顏。 「…麻也さん、それ、反則…」 そう言って諒ものぼりつめた… 麻也自身もも外ではびくびくと発射している。 中では諒が放っているのを感じている。のぼりつめた余韻はある。 押し寄せる快感のあれこれに、麻也はもうめちゃめちゃになってしまいそうだった…

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