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第10章の2
今回から、ライブでの音の再現性を高めるために、裏方として、
マニュピレーターの他にキーボーディストも入れたのだが…
「諒のボーカルが、安定性を求めるあまり、守りに入っているように思える。」
とか、
「アルバムの再現性も必要だけれど、もっとライブ感があった方が…」
とか、
「フロントとリズム隊がかみ合っていない時がある。」
とか、手厳しい意見も、みんなからはばかりなく出る。
「セットがちょっと時代遅れ…? 」
「あれはレトロ・フューチャー・ロックも狙っていて…」
さまざまな意見・議論が今後の活動のために記録されていく。
大人数での会議はお昼で終了し、メンバーも近所でハンバーグを食べて気分転換した後は、
まずは事務所内での、4枚目のアルバムの作戦会議だった。
これにはさっさと社長がホワイトボードに、
・1.オリコンチャート1位 獲得
・2.100万セールス
・3.麻也によるセルフプロデュース
と書き出した。
麻也はプレッシャーを感じる。
他のメンバーも、種類は違えど同じように見えたが…
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