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★ビデオレターに驚く麻也王子→第18章の76

 その夜は…諒の方から抱き寄せてくれて、二人は素肌のままお互いの体温を確かめあった。 その前にはシャワーを浴びて、諒には見えないように薬を飲んだけれど… これで、マッサージなしでも眠れた。 かわいそうなくらい諒が疲れた顔をしていたから良かったのではないかとも思えた… 諒にはその夜も笑顔がなかったし…  その次の朝は朝食の支度をしていた諒が、 「麻也さん、鈴木さんが遅刻って電話! 」 と起こされるまで寝ていた。 相変わらず、健康体の時より浅い眠りだが…  諒にに勢いよく追い出され、鈴木に連れられるまま向かった先は、 翌日に迫った鈴音とのコラボ出演の最終打ち合わせだった。 鈴音本人は授業で来られず、マネージャー達が来ていたが…  タイムテーブルをみて麻也が何より驚いたのは、 諒たちメンバーの出演が見当たらないことだった。 そんなに頼りにしていたわけではないが、麻也は血の気が引く思いだった。 (どこまで大手は横暴なんだ…) が、相手方は笑顔で、 「もう応援メッセージは録られたんですか? 」 と尋ねてくる。すると鈴木は、 「ええ。3人とも気合いの入ったビデオレターになりました。 本来なら出演するべきところをすみません。」 「いえいえ、お忙しいから…ビデオまでいただけて鈴音にはさらに箔がついてありがたいですよ…」 麻也には初耳だったが、よく見れば、タイムテーブルにはディスグラのメンバーの応援ビデオコーナーの時間が確かに記されていた。

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