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6 言えない本音
「そう、舜平さんまで……アメリカか」
健介が出張の準備でばたばたと京都や東京を行き来している時期があり、その頃舜平はちょこちょこと珠生の家での留守番を頼まれていた。
舜平から告げられたその言葉を聞いて、珠生はソファの上で脚を抱え、そう呟いた。
「ごめんな……先生もおらんくなるのに」
「別に謝ることじゃないですよ。すごいじゃないですか。父さん言ってたよ、この話が決まれば、研究者としての未来は明るいって」
「……ああ」
「頑張ってください。俺、応援してますから」
「すまん。まだ……町中も落ち着いてないのに」
十六夜結界を張ってから、まだ一ヶ月ほどしか経っていなかった。この国はまた数百年の守りを得たが、猿之助との騒動で歪んだ京都中の鬼道からは、小さな妖がふらふらと現世に迷い込んでくるようになっていた。
彰を始め、珠生も舜平も湊も、その処理を藤原から命じられているのである。
「大丈夫ですよ。俺がいれば、どうとでもなるから」
「……まぁ、そうやな」
すっかり千珠の力を取り戻した珠生は、昔と違わぬ強さを手にしていた。小さな妖魔の退治など、珠生にとっては朝飯前なのだ。
強大な妖気を取り戻したはいいが、この現世でその力を持て余しているように見える珠生の姿は、傍から見ていてとても不安定に感じた。
#現代__いま__#はあの頃のように、自由に自然の中を飛び回ったり、堂々と剣を振るったりするような時代ではない。舜平の目には、珠生が学校の校舎や都会のビル街の中に囚われてれているように見えるのだ。
そんな危うくも見える珠生を、独りきりにするのが心配だった。
「お前は、大丈夫なんか?」
「俺?」
「ここで一人暮らしなんて、寂しいやろ?」
「んー……。まぁ、ね。湊も先輩もいるし、多分、大丈夫だよ」
「そうか」
珠生は物言いたげな瞳で舜平の目を見つめつつ、ソファの上であぐらをかく。
「俺が嫌だって言ったら、舜平さんは行かないの?」
「……いや、それはないかな」
「そうだろ? 心配してくれるのは嬉しいけど、そんな顔しないでよ」
「そんな顔?」
「俺から離れたくないのは、舜平さんだろ?」
「む……」
「自分で選んだことなんじゃないか。そんな寂しそうな顔、舜平さんがしないでよ」
「そんな顔してへんやろ」
「してる」
ふいと目をそらす珠生を見て、舜平は少しため息をついた。最近はすっかり舜平にも慣れてきたのか、珠生は舜平に対して減らず口をきくようになってきた。湊に聞くと、学校ではおとなしくしているようなのだが。
そして最近はむしろ、珠生が積極的に舜平を求めるようになっていた。特に妖を斬った後などは、特にその傾向が強い。そんな珠生を拒むことができるはずもなく、舜平は誘われるままに珠生を抱いていた。
舜平は珠生の腕を強引に引き寄せると、ぎゅっとその身体を抱きしめた。夜とはいえ、真夏の夜は蒸し暑い。クーラーの風にあたっていたにも関わらず珠生の身体は少し熱かった。
「……嫌がらへんのか?」
珠生の手が自分の腕に触れるのを感じて、舜平はそう言った。言葉とは裏腹に、珠生はぎゅっと舜平の半袖のシャツを握りしめて、顔を埋めてくる。
そんな態度の珠生が可愛く思えてしまうのは、出会った頃から変わらないままだった。口喧嘩は増えても、腕の中ではいくらかしおらしい珠生の態度は、千珠のそれとよく似ていた。
珠生は伸び上がって、舜平の唇を自分から覆った。舜平をソファの背に押しつけるように、深く舌を絡ませる。仰のいた舜平の頬に両手を添えて、珠生は何度も唇を重ね、舌で舜平の唾液を舐め取った。
珠生の愛撫であっさりと昂る自分の身体を、舜平は呪った。ここで大人らしく留まれたら、と毎回思う。
必要にせまられているわけでもなく、付き合ってもいないのに、こうしてセックスをするような関係をずるずる続けていていいのかという迷いが、舜平の頭の中にはずっとある。
それはきっと、珠生の中にもあるのだろう。
前世から引き継いだ想いが自分自身のものなのか、それとも、過去の感情に振り回されているだけなのか……それがよく分からないのだ。
「ん、……はっ……ぁ」
珠生のシャツに手を入れると、少し汗ばんだ艶のある肌に触れる。裸の背中に触れ、背骨の辺りを指でなぞると、珠生は小さく息を吐いて背をのけぞらせた。
珠生の声は、麻薬のようだ。意識をまるごと絡め取られて、肉も心も喰われてしまいそうに蠱惑的だった。
「……ぁ、はっ……はァ……」
舜平の愛撫に、浅い呼吸を繰り返す珠生の顔が、ほんのり紅潮してくる。白い肌が薄桃色に染まるさまは、ひどく淫靡で美しかった。
明るい部屋で珠生を抱く。珠生はじっと舜平の目から視線を外さずに、どこか挑戦的な目つきをしていた。
「好きやな……お前も」
「な……にが?」
「こうやって、見られながらするのが」
「……そんなんじゃ、ない……」
「それにしちゃあお前……もう、こんなんやで」
部屋着のハーフパンツ越しに珠生に触れると、珠生はびくんと身体を強ばらせた。舜平はにやりと笑って、涙目になる珠生を見つめた。
「もっと声出せ……珠生」
「あうっ……んっ……」
「我慢せんでええやん」
「やっ……だよ……」
「聞きたいねん、もっと……お前の声が」
珠生をラグマットに上に押し倒すと、舜平はじっと珠生を見下ろした。珠生は潤んだ目を舜平に向けて、荒くなりだした熱い息を堪えている。
迷っていても、触れてしまうと止まらない。理性など脆く崩れて、すぐに我慢ができなくなってしまう。
舜平は珠生を抱え上げ、珠生の部屋へと運んだ。やや乱暴に珠生をベッドに下ろしてそのままのしかかり、噛み付くようなキスを交わす。
行為のために使うものがどこに仕舞われているのかということは、舜平もよく分かっている。キスを交わしながら片手で珠生の後ろに手を伸ばし、舜平の熱を求めている淫らな窄まりに指を這わせた。
「舜平さん……」
「ん……?」
「もう……挿れて」
「え? まだあかんやろ、痛いぞ」
「痛くても何でもいいから……早く、早く」
そんなことを言い出す珠生は初めてで、舜平はひどく驚いたが、それ以上に激しく興奮した。荒々しく珠生に口付けながら脚を抱え上げ、ぬめりをまとわせた指を珠生の中に挿し入れてみる。まるで準備のできていない珠生の身体は、舜平の指をきつく締め付けた。
「……あっ……ん!」
「めっちゃ熱い。……ここ」
「挿れて、早く……早く欲しいよ」
懇願するように目ですがる珠生の表情は、たまらなく舜平を煽る。舜平は珠生をうつぶせにさせると、自分のジーパンを下げて珠生の背面から強引に貫いた。
「あ、ァっ……! っ、ぅ……」
「……っ」
白く細い背中と腰を両手で掴むと、それはすっぽりと手の中に収まってしまう。こんな華奢な身体に、こんなことをしていていいのかと罪の意識すら感じさる細さだ。
痛いのか、珠生はっぐっと拳を握りしめてシーツに顔を伏せる。その背を覆うように舜平も身を屈めると、珠生の耳元に囁きかけた。
「痛いか……?」
「んっ、ちょっと……痛いよ……でも……」
「でも……?」
「もっと、痛くして……もっと……乱暴にして」
「もっとって。お前……」
「ぐちゃぐちゃに……、して欲しい」
シーツにに顔を埋め、横顔で自分を見上げる珠生の長いまつげに涙が光った。腰を突き出すような格好になっている珠生に、舜平は無遠慮に腰を激しくぶつけた。
「あ、ぁっ、ア、あ……っ……ん」
そのたびに、珠生の口から漏れる声が、舜平の気を狂わせる。
甘い悲鳴のような声をこらえようと、珠生はぎゅっと白いシーツを握りしめていた。白い拳が、舜平の動きに合わせて揺れている。
もう一度珠生の背中に覆いかぶさると、珠生の耳を舌で弄ぶ。珠生は背を反らして声を上げた。
「……あ、ァ! ……も、いっちゃうよ……!」
「まだ、あかんで……」
切なげな声でそう訴える珠生の身体を仰向けにさせると、舜平は珠生に深い深いキスを与えた。夢中になって舜平のキスを受け止める珠生の目から、涙が流れる。
「また、泣いてんのか……?」
舜平は珠生の頬に手を添えて、快楽に緩んだ珠生の表情を見つめた。重たげな瞬きで舜平を見上げる珠生の目つきは、途方もなく淫靡だった。
「きれいやな……お前は」
「俺……おかしいよ……こんなの……」
「何が……?」
「だっ……て……こんな……きもちよすぎて、ぁ……ン!」
舜平は珠生を抱きしめる。汗ばんだ背中を片手で支えると、珠生の両腕が舜平に絡みついてきた。
「もっと……俺を喰え……珠生」
耳元で囁きながら、舜平はひとしきり珠生を激しく攻め立てた。もはや泣き声に近い声を上げて悶える珠生の爪が、舜平の背中を傷つける。
「あァ、んっ……あっ……も、いくっ」
舜平にしがみついたまま、珠生の身体が強く震えた。熱い体液が、珠生と舜平の肌をとろりと濡らす。
舜平はそれを指ですくって舐めとると、ぐったりしている珠生を見下ろして笑みを浮かべた。
「もう終わりか……?」
はぁ、はぁ、と激しく上下する胸に触れ、放心したように目を閉じている珠生を見下ろしながら、舜平はさらに腰を振った。
膝を掴んで大きく開かせた白い脚が、ぴくっと震える。
「あっ……は……やめ……てよ、こんな格好……」
「嫌や」
「やっ……やだよ……! こんな明るいのに……」
「その割には……腰、動いてんで」
「そんなこと……っ」
「ほら、自分で動かしてる……」
舜平の肉を食いつくそうとするかのように、珠生の腰がいやらしく蠢く。舜平が動きを止めると、自らそれを求めるように珠生は腰を振っていた。
果ててしまいそうになるほどに艶めかしいその眺めに耐えながら、舜平はちょっと笑ってみせた。
「……めっちゃエロい」
珠生は泣きそうな顔で舜平を睨んだ。肘をついて起き上がり、舜平をベッドに押し付けてその上に跨ると、珠生は舜平の唇に吸い付いた。
湿った音を立てながら舜平の舌を吸い、騎乗位で腰を振る。さっきまでとろんとしていた目は、今は猛った獣のような色を帯びていた。
「うっ……んっ……珠生」
「こんなのは……どう?」
「んっ……おまえっ」
「ねぇ、気持ち……いい? 舜平さん……」
珠生は舜平の鼻先にキスをしながらそう尋ねた。舜平はたまらず珠生の背を強く強く抱きしめる。
「ん、んっ……ん」
「ねぇ、舜平さん……俺の身体、気持ちいい?」
激しくなる呼吸で、何も言えなかった。ただただ珠生の動きに翻弄されながら、細長く裂けた瞳孔を見上げる。珠生の赤い唇が、つり上がって笑ったように見えた。
珠生の細い腰を掴んで、ひときわ大きく律動する。その瞬間、舜平は珠生の中で果てた。
ベッドのヘッドボードに背中をもたせかけると、その上にしなだれかかるように珠生も舜平に抱きついてきた。
「……は……はぁ……珠生……」
荒い呼吸をしながら、舜平はもたれかかる珠生の肩に触れた。顔を上げた珠生の目は、ごく普通の人間のものだった。とろんとした、快楽に堕ちた珠生の目だ。
「お前……どんどん……エロくなるな……」
「……そう?」
「そうやろ。どうした」
「……だから、最近変だって言ったんだ……。舜平さんとしたくてしたくて、たまらなくなるんだ」
「え……」
珠生はふらふらと立ち上がって、脱がされていたジャージを履き、汗と自分の体液で汚れたTシャツを脱ぎ捨てる。上半身裸になりベッドの縁に腰掛けると、珠生は片足を立て膝にして、そこに顔を埋めた。
「欲しくなるんだ……全部。もう、わけ分かんないよ。会って舜平さんを見たら、触れたくなる。触れてしまうと、抱かれたくなる。もう……俺、変態だ」
「珠生……」
混乱したようにそう言って、珠生は長く伸びた前髪をかき上げた。そんな仕草も美しく艶があり、舜平はどきりとする。
「だから……いい機会かもしれない。舜平さんがアメリカに行ったら……どうやっても会えないから。こういう気持ちも、落ち着くかもしれないだろ」
「そうやな……」
「時間と距離を置けば、きっと……」
珠生は舜平を見ないで立ち上がると、落としていたシャツを拾ってバスルームへと向かう。
「シャワー、先に浴びるよ」
「ああ……」
舜平も身なりを正すと、リビングに出てソファに座り、深々とため息をついた。
珠生の身体からは、離れがたい。しかしそれ以上に、珠生という人間をずっとそばで見ていたいという想いが何よりも強い。
戦う姿も、笑っている顔も、泣いている顔も、全て。
珠生が自分の気持に戸惑っているように、舜平も自分のそういう気持ちに戸惑っていた。
だからこそ、アメリカ留学の話を受けた。
珠生から離れて、自分の気持を確かめるための、いい機会になると思ったのだ。
シャワーの音を聞きながら、舜平は立ち上がって窓辺に置かれたキャンバスを見た。
そこには、刷毛ですっと黒い色が置かれただけで、他に何も描かれていなかった。二人の戸惑いが、その絵に現れているように感じた。
・・・・・・・・・
それから一か月後に、舜平の渡米する日がやってきた。
準備に追われて珠生と会う時間は殆どなく、出発の日時を告げる間もないままその日は来た。
関西国際空港の広いロビーで、拓と二人搭乗時刻を待っていると、どういうわけか彰がふらりと現れて、舜平は仰天した。
「お、お前! なんでおんねんキモいなぁ!」
「やぁ。水臭いなぁ、黙って行っちゃうつもり?」
黒い細身のパンツに黄色と紫の細かいチェック柄の小洒落た半袖シャツをきっちりと着た彰は、涼しげににっこり笑い、拓に会釈してから舜平を引っ張って立たせた。
「俺、お前に出発日時なんて言ってなかったよな」
「僕はなんでも知ってるよ」
「そういうとこが気持ち悪いねん。不気味な奴やな」
「はいはい。ちょっと来て」
ぽかんとしている拓を置いて、彰はずるずると人ごみの中を舜平を引きずって歩いた。少し人通りの少ない場所に来ると、手を離して舜平に向き直る。
「なんや。もうすぐ行かなあかんねんけど」
「僕一人で来たわけじゃないんだ」
「え?」
彰が見やった先に、舜平も視線を向けた。ごみごみとした人の流れの向こうから、嗅ぎ慣れた珠生の匂いがした。
「……珠生、来てんのか」
「うん。最近妖も出てないだろ。ふたりとも会ってないって言うから、つれてきちゃった」
「……どこに?」
「そのへんにいると思うんだけど……全く、あの子も不器用だな」
「そんなことないです」
直ぐそばで、珠生の不機嫌な声がした。二人が反対側に顔を向けると、私服姿の珠生が立っていた。ベージュのチノパンに薄水色の麻のシャツ、中には白いTシャツという爽やかな格好だ。
「どうも……」
「珠生」
珠生は舜平に歩み寄って、ちらりと彰を見た。彰は肩をすくめて、二人から離れていった。
舜平は複雑な気持ちで珠生を見下ろした。同時に珠生は、ポケットに手を突っ込んだまま、ちらりと舜平を見上げる。
「……お久しぶりです」
「ああ、うん……」
「本当に行くんだ、アメリカ」
「行くに決まってるやろ」
「英語、喋れるの?」
「あんまり。まぁジェスチャーと勢いがあればなんとかなるもんや」
「ふうん」
真っ直ぐに自分を見上げる珠生の目には、不安の色が浮かんでいた。淋しげな表情に、ぎゅっと心臓を掴まれるようだった。
——ほんまに可愛い、こいつ。
油断すれば抱きしめてしまいそうになる自分の手を、ポケットに押し込んで舜平は笑った。
「ありがとうな、見送り」
「別に……先輩に無理やり連れてこられただけだよ」
「そか。でも、顔が見れてよかったわ」
「……うん。……ねぇ、舜平さん」
「ん?」
珠生はじっと舜平を見上げて、すっと手を伸ばした。半袖のシャツから覗く伸びやかな白い腕がためらいがちに揺れ、指先が舜平の胸に触れる。
舜平はその手をぎゅっと握り締めると、自分の胸に押し付ける。ふたりの体温が、一瞬にして融け合った。
「……頑張ってね」
「ああ、頑張るわ。お前も、湊や彰に負けへんように勉強せぇよ」
「分かってるよ、五月蝿いな」
珠生はふてくされた顔をして、じっと舜平を見上げた。そして自分から手を引っ込めて、またポケットに突っ込む。
「じゃあね」
「おう」
珠生は背を向けて、さっさと人ごみの中に紛れていった。淡い水色の背中が、掻き消すように消えるのを、舜平は苦い思いで見つめていた。
抱きしめたかった。キスしたかった。
でも、多分、違う。今はそうすべきではない。
舜平はぎゅっと目を閉じて、珠生の手を握りしめていた右手を下ろす。かすかに残る珠生の匂いが、ひどく切なかった。
「別れの挨拶ができたかな」
と、どこからともなく彰の声がする。
「ああ。ありがとな」
「お、礼を言われるとは思わなかったな」
彰はすいと現れると、舜平をいたずらっぽく見上げてにやりと笑う。
「珠生のことは、僕らに任せて。君は精一杯学問に励みたまえ」
「お前に言われんでもそうするわ、アホ」
「どうせまた年末にでも帰ってくるんだろ?」
「さぁな。先の予定はお前には教えへん」
「あははは、ひどいな」
彰が眉を下げて笑うを見て、舜平も微笑んだ。
アナウンスが流れ、舜平の乗る飛行機の搭乗時刻を告げる。
舜平は彰を見て、言った。
「珠生を、頼むな」
「分かってるよ。君は何も心配するな」
「ああ。ほんじゃな」
「行ってらっしゃい」
彰は長い腕をいっぱいに伸ばして、舜平に手を振りながら、踵を返して去っていった。細長い彰の後ろ姿を見ながら、舜平は笑う。
「変な奴」
舜平も、拓の待っている場所へと戻ってゆく。
八月の終わりのことだった。
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