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第14話
次の日の朝早く、俺はLINEで『お金返したいけど、鈴木いつ暇?』と送ろうと思って携帯を見つめながら、いや、『昨日のことで話したいんだけど、会えない?』がいいかな?これはちょっと食い気味か?なんて悩んでいた。
俺は悩み事が嫌いで、このモヤモヤする気持ちだとか、すぐに解決したいタイプで…だから今回もこの、初めての経験に戸惑っていた。あのねぇ!女ともキスもしたことないのに男にキスをされる20歳ですよ?やばくない?ちなみに何度も言うけど童貞なんだってば!助けて!
状況を早く何とかしたくて…。でも今回は難しすぎる。
ピコッ
そう悩んでいると、なんと向こうからLINEが!
『昨日はいきなりキスしてごめん!元カノに似ててさ』
「ぶっ!」
はい?いや待て待て、普通元カノに似てるからって…男にキスすんのか?訳わかんない…そんなに元カノが好きだったんだろな!…欲求不満なのか!?俺は文章を睨んでこれでいいかと送った。
『なーんだ!そゆことかよ!元カノに似てる俺の顔ってどんなんだよ!俺男(笑)』
とりあえず、当たり障りのないように。
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