13 / 24
第13話
美咲と話しているとドアをノック
する音がした。
「失礼します。私はレイ様の
執事で、ミラと申します」
第一印象はとても真面目な
人間でいう青年という所だろうか。
「今日はあなたのお披露目の
儀式があります。さっそく
お風呂にお入り下さい」
「・・はい、分かりました」
ミラは涼の名前を呼ぶ事は
なく、まるで涼を蔑んでいるかの
ような目で見ていた。
「涼様、あの執事はとても失礼
です。涼様のことをあなた、などと」
「仕方ないよ。ここでは奴隷
同然なんだから」
タカールはサラーリに戦争に
負け、降伏したのだ。
戦に負ければ奴隷になるのは
当時当たり前の事だった。
ともだちにシェアしよう!