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ずっと見てた

「ケホッ…す、すいませんっ!あ、いやこれは、違っ…俺はっ!」 「爽…大丈夫か?」 俺は亜輝斗に抱き着いて怖さを必死に消そうとした。何が何だかもうわけわかんない! 「爽の事好きなのか?」 亜輝斗が落ち着いた声で、高野に聞いた。高野は凄いガチガチに体をこわばらせて俺と亜輝斗を交互に見ていた。 「ごめんなさい…俺は佐々木先輩が好きでっ!ずっと見ていたんです…で、でも俺も男だし…こんなのおかしいのは分かってるんです!だから…キスしたら、キスしたら諦めようって。俺、中学の頃から佐々木先輩の事好きで、高校も…だからここに…それで」 「それでお前、爽にキスして…今後どうすんだよ。普通にバスケ部の後輩として過ごせんのか?」 「…っ!」 「おい…。キスしたくてしたくて、たまんなくて後先考えずに突っ走ったか?」 俺は泣きながら、2人のやり取りを聞いていたが、これだけは言える。 「ごめ…っ。…俺はお前の事っ、好きにはなれない。…はっ、早く出てけっ!」 あいつは凄い辛い顔をして一目散に出て行った。俺は涙も止まって放心…。 「おい。」 「なぁ、なんでこうなったと思う?俺はただあいつが一緒に練習したいって言うから…」 「お前はなんも悪くないと思うけど、少しは自分の魅力を知れ。」 は?魅力?誰の?俺の?もう頭が回らなくてただただ座り込んでいた。

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