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恋、秘めて。

 自分は近いうち、カールトン卿から離れなければならない。  だって同情されているだけだ。  両親に弱みを握られ、嫌々ながらにセシルの面倒を見ているだけなのかもしれない。  彼はとても美しい。対するセシルの赤い目と髪は悪魔のようだ。天使のように美しい彼と悪魔のように醜くおぞましい自分。不釣り合いも甚だしい。  そんな自分に恋愛感情を抱くはずがない。  現実を思い知れば、セシルの胸が締めつけられるように痛み出す。  ーーそれでもいい。  好きになってほしいなんて願わない。  今だけ。  ほんの少しの間だけでもいい。  彼の側にいられるならそれだけで……。  だってカールトン卿は継母や義姉にいじめられ、肺炎を起こしかけた愚かな自分を助け出し、こうして体調がすっかり良くなるまで辛抱強く看病してくれた。もうそれだけで十分だ。 「セシル?」  考え事をしていたのが知られてしまったようだ。セシルに触れている指が止まる。  サファイアの瞳がセシルの顔を覗き込んできた。  彼はセシルが恐怖に怯えていないかを確認しているのだ。  どこまでも優しいカールトン卿。思いやりにあふれた彼の心遣いが、恋心を知ったセシルの胸を熱くする。 「ヴィン、セント……」  セシルは手を伸ばす。  彼の背に腕をまわし、気づいてしまった恋心を胸に押し留める。 (……好き)  カールトン卿への恋心を一度でも認めてしまえば抗えない。  もう落ちていくばかりだ。 「……ふ」  彼に包まれた陰茎はいっそう膨らみを増し、亀頭からははしたない蜜が溢れ出る。  後孔はヒクヒクと開閉を繰り返し、彼から差し出された指を容易く飲み込んでいく……。

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