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第111話

「ミヤビ様」 「ん?」 「そろそろ帰るお時間ですよ」 「そっか」 「あちらへ戻られても暫くはお体が辛いかと思います。ご無理はなさらず。一月ほどはゆっくりお休みくださいね」 「ありがとう。…そろそろかな…またね。二人とも」 二人に手を振る。次に目を覚ましたらカナメがいてくれた 「おはよ。カナメ」 「おかえり…ミヤビ…良かった…」 「ごめんね。体力なくて」 「ほら。抱いてやれよ」 「うん。」 暖かい重み 「可愛い…」 「そうだろ。お前に良く似て可愛い」 ふわりと笑みを浮かべる我が子が愛しい これから先この子も色々な不安をかかえることもあるだろう。普通の子供とは違う厳しいことも多いだろう… でも皆がいてくれるから。だから… 「ミヤビ?」 「ん?」 「泣いてる」 「だって…幸せで…」 静かに俺を抱き締めるカナメに身を委ねた 君はこれからどんな夢を見る? きっとその後にはキラキラした明日があるから… だから…共に生きていこう… 完

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