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第47話

サコンside 俺は… 何がやりたいのだろう… 明日は満月…ミヤビ様が戻られるというのに俺はまだカナメを離せないでいる… 小さく動く気配がする…あれは… 音をたてずに気配を負う カナメを救おうとするもの…ミネだ… ミネは誰にも心を許さない。誰にも流されない。 仕事も良くできるし従順な者 それがカナメを手助けしようとしている… そう…俺はこれを持っていない…我が身を犠牲にしてまで手助けしてくれるものなんていない… カナメだけだったんだ… それをしてくれるものが…だから…もう…引くに引けなかった…誰か…止めて… 「あれぇ?気配がしたとおもったらぁ…ミネちゃん…何してるの?俺のカナメに」 「サコン様…どうされたのですか?何がそうさせているのですか?」 「ミネちゃん…いつからそんなに偉くなったの?おいで…ミネちゃん…主人の言うことを聞けないものなんて…存在価値ないから…」 「サコン様!お待ちください。ミネは…何もしておりません。俺が呼び寄せただけです。ミネにとっては俺も主だ。逆らえないでしょ。ミネは何もしていない」 カナメの優しさ…温かさ…これが無くなるのは苦しい…でも… 「…ふーん…まぁ…カナメが言うなら…」 言葉を紡ごうとしたら聞き覚えのある声がした 「サコン…」

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