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第19話
アルが持ってきてくれた氷を袋に入れたもので指を冷やすと、だいぶ楽になった。
「ごめっなざい。ぼくのせいで」
「だから大丈夫だって。左手だし、アルを抱っこ出来るから良かった」
まだぐずぐず泣いているアルをそっと抱きしめて、膝の上に運んだ。
「それより、俺はアルが一緒にいたいって言ってくれたことが嬉しかった」
「それはっ、め、めいわく……ですか?」
「嬉しいって言ってる。これからもずっと一緒にいてくれるか?」
アルは泣きながら何度もうなずいている。
君は最高の拾い物。
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