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第13話
「や…そんなとこ」
「気持ちよくないか? もっと聞かせろ…トウヤの声」
長い舌が濡れた窄みの中へ出入りする度、濡れた音が部屋に響く。身体のもっと奥が疼いて身を捩った。
「お願い奥に欲しい…頂戴」
長い舌が濡れてひいくつく窄みからずるりと抜かれ、代わりに熱く固いモノが濡れた窄みに当てらてる。
「こんなに濡れて…もっとトウヤの中、味わいたいけど…俺も余裕がない。トウヤの中に入りたい」
ぐっと固くて太い熱を持ったモノが濡れた窄みに入る。太くて熱いモノが狭い奥を押し広げて入ってくる。その痛みは繋がった悦びに消され涙が溢れた。
「痛い…か? ごめん。ゆっくりするから」
「違う…気持ち良過ぎて」
「っっ! 力抜けよ…俺が辛い。はぁっ」
「そんなこと言われても…あっ」
長い舌がぬるっと下半身の高まりに絡まり先を舐める。緩んだ窄みにさらに熱い固いモノが入ってくる。奥深く入り熱い固いモノが中で脈打ってるのが分かる。
「トウヤの中、気持ちいい」
リュウはゆっくり腰を動かした。中を擦られ奥深く入ってゆっくり動く……
その度俺の口から甘い吐息が漏れ、必死にリュウの腕にしがみついた。
何度も獣のように俺らは求め合った。俺の背骨の形をなぞる濡れた長い舌が首筋に這いリュウはそこに噛みついた。噛んだ痕を癒すように何度も長い舌が這う。
「トウヤは俺のものだ…はぁっ」
「もう…またイっちゃうよ」
「俺もっっ」
「イっイっちゃうっあぁっ」
何回目か分からない。身体の奥に吐き出され中に熱い感覚が広がる。長い射精に身体をひくつかせ眉を寄せるリュウの顔が愛おしく思えた。身体の中から出ていこうとしたリュウを止めた。
「ダメだ。中にいて抜いたら出てしまう」
「いや、でもまたしたくなるし」
「いいよ。俺を孕ませるまで…して」
「トウヤともっとしたいから」
「俺はもうリュウのものだろ?」
「ああ、そうだ。そして俺はおまえのものだ」
俺は微笑んでリュウの首に腕を回した。俺達は何度も口づけを繰り返した。
「リュウ好き」
「ああ、トウヤずっと愛してる」
目覚めると、隣にリュウが俺の身体を優しく抱ふき締めていた。ベッドのスプリングが軋み、目覚めた俺に気付たリュウは、俺の頬に張り付いた髪をそっと梳いた。
「大丈夫か?」
「ああ、リュウは大丈夫なのか?俺をまた庇って」
俺はリュウの背中の鬱血した痣が気になっていた。
「これくらいいつものこと…大丈夫だ」
「そーゆーの止めろよな」
「仕方ねぇだろ向こうが絡んで来るんだから」
リュウを睨むとバツな悪そうな顔をし口籠もった 。
「ああ、しなきゃいいんだろ。あっそれよりトウヤ行きたい所ないのか?」
「いや、別に…あ…」
「なんだ?」
「ディル通り……」
「え? 遊園地行きたいのか? 案外、子供っぽいんだな」
「五月蝿い! どどっちがだよ」
「いいぜ…その前におまえを攫いに行く許可を取らないとな?」
俺は真っ直ぐリュウを見詰め左手を差し出した。
「ああ、早くあの家から攫ってくれ」
その手を握り、リュウのエメラルドのような瞳が俺を捉え優しく微笑んだ。
【 完 】
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