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第1話・眠れないッ!! ⑦
それで代わりにアラタさんが入っているんだって。
――っていうことは、いつか近いうちにパーソナリティーは元に戻ってしまうということで......。
近いうち、僕の安眠はまた遠のいていくんだ......。
だけど残念に思うのはそれだけじゃなくって、アラタさんの声をもう聞けないっていうこと。
だったら、少しでも僕っていう人物がいたことを知ってほしい。
そう考えると、僕はいてもたってもいられなくなった。
アラタさんの声で眠れるようになったこと。
引っ込み思案な僕が勇気を出してこの手紙を書いていること。
そんなどうでもいいことまで文章にしてアラタさんのファンとして手紙を出した。
いつもの僕なら手紙なんて書かない。
だけどアラタさんは別。
熟睡できなかった僕にとって、彼は救世主みたいなもので、しかもいなくなってしまうっていうのが僕を動かす引き金になったんだ。
そうしてアラタさんは、もう一週間ラジオ番組のパーソナリティーを務め、元のパーソナリティーと代わってラジオ番組からいなくなった。
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