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第12話

 「君はやっぱり、俺との関係を無かった事にして、もう家にも来てくれないつもりなのかな?」  「っな…!」  そ、そう言う事かっ……! ナイトウェアって、パジャマ?ルームウェアは部屋着だろ?食器一式と枕、生活用品……これは俺の為の買い物だったのか…!  隆明さんの言いたい事を理解すると、またしても顔が赤くなり、俯いてしまう。  「残念。俺は今日限りで君とお別れなんて嫌なんだ。潔い大人じゃなくてごめんね。」  眉を下げ、困ったような顔の隆明さんに、何て答えれば良いか迷った。 俺はただ、少しでもアイツのことを忘れられればと、一度だけのつもりだった。だけど、隆明さんはそうじゃなかった。それって、セフレ……って事だよな。  「んん、と、何て言うか……」  「ん?もしかして、やっぱり嫌だった?」  「いえっ!そうじゃないんですけど、あの…隆明さんって恋人、いるんじゃないですか?」  「え、今更!?俺って浮気するようなヤツに見えてた?」  心外だな〜と眉を顰めて笑う隆明さん。  だって、こんなにカッコよくてお金持ちで、スマートにエスコートもこなせる人、周りの人達が放っておくはずかない。

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