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Co-worker ー7ー
トイレから戻るとそろそろお開きにしようとなった
それと三人と連絡先の交換もした
何かあったら何でも頼ってほしいと如月が言う
そして蓮が徐に近づいてくると頬にキスをして
じゃあまたねと可愛く笑う
よほど颯真が気に入ったようで別れてからも
ずっと手を振っていた
「随分蓮君に懐かれましたね」
「………」
懐かれても嬉しくないのだがと心の中で呟く
人前であんなにキスされちゃたまったもんじゃない
でも、不思議と少しだけ親近感が湧いた
何故だろう………
「蓮君は生前色々と辛い思いをされているようですので
貴方のことも理解して下さっていると思います
ですからどうか嫌わないでやってくださいね」
「辛い思いって?」
「蓮君が何も仰ってないのなら私からは何も言えません
彼からお聞きになってください
きっと貴方からの連絡を心待ちにしていると思います」
辛い思いが何なのか気になるがわざわざ辛い記憶を聞くのはどうかと思う
ああでも、彼も色々あったんだと思うと
少しだけ見方が変わるかも
正直面倒な人としか思わなかったから
浅倉も浅倉で知られたくない過去もあるようだし
人は見た目では分からないもんだなぁと思った
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