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朝の出来事 雅史said
「雅史先生、朝ですよ」
「う、ん」
翼に起こされた俺は、リビングから
いい香りがすることに気付いた。
「これ、お前が作ったのか?」
「はい。昨日作ってもらった
ので、負けないように
腕によりをかけました!」
長い間一人暮らしだった雅史に
とって嬉しい出来事だった。
「美味しいよ。ありがとう翼」
名前を呼んだ途端、顔が真っ赤
になっていた。
「は、早く食べないと遅刻
しますよ!」
そういいながら食べる翼が
リスに見えて愛しく思った。
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