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遊園地→sideY

昼メシを食べた後も、行列に並んで絶叫系マシンを愉しみ、東流は文句も言わずに付き合ってくれる。 どのマシンでも平然としてるのは、凄いけどな。 むしろ、あれか。お化け屋敷とかのがビビるのか? やっぱりビビらせたいとか考えちまうのは、性癖だろうか。 「トール、お化け屋敷とかいく?」 案の定、東流はちょっと躊躇する。 もしかして、お化け、怖いのか? これ、か?! これなのか。 嬉しくなっていこういこうと腕を引くと、ひどく嫌そうな顔をする。 「お化け屋敷は、鬼門なんだ。一回ガキの時、家族で行った事があって…………思わずお化けを殴り倒しちまってな……警察はくるし、オヤジはさっさとバッくれるし……。.....散々だった。まあ、小学生が驚いてやったこと、で収まったんだが。それ以来、遊園地にはきてない」 それは、かなりのトラウマだな。 東流の家はあんなんだから、滅多に家族でなんてないだろうし、幼いながらも鬼門になるよな。 まあ、襲われる気配がわかりすぎるから、ついつい反射的に反撃してしまうだろうし、お化け役の人に怪我させるわけにもいかないな。 「分かった!じゃあ、夜まで絶叫系は乗り切ったし、なんか乗りたいものとかあるか?」 東流は少し考えこんで、軽く視線を天上へと向ける。 「観覧車、乗るか?」 「イタズラしていい?」 思わず言ってみると、東流はちょっと唇を尖らせて、 「そこは、アレだろ。テッペンでキスするやつ、じゃねーの?」 意外にもロマンティックな提案をされて、俺の方が驚いた。 「いいよ。すごく愉しみだ」

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