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【番外編】おくりもの→sideT

「いこうぜ、沖縄」 とりあえず、士龍に電話すると、行きたいと返事が返ってくる。 『あ、そうだ、たけおも!トール君、たけおもいい?』 もちろんだと告げると、相談すると返ってくる。なにやら良い感触である。 一緒にいけたら、愉しそうだよな、と思う。 小学校からの友達なんて、滅多にいないし。 士龍たちはこないだ会った時は軽く怪我をしていたが、大丈夫なのか聞いたら、大分良くなったらしい。 それに弟の北羅も春からは東高に通うので、面倒みてもらいたいしな。 繋がりは折角だし、大事にしておいたほうがいいだろう。 暫くして携帯が鳴って、旅行OKの返事をもらったので、誠士に頼んで2席用意してもらう。 手配が早いダチは本当に大切なものだ。 「ヤス、シロ、沖縄いけるってよ」 「良かったな。愉しめそうだよな。荷物も全部用意して置いたから」 康史は、全部俺の分まで用意してくれたらしい。 知らない間に何から何まで、世話をしてくれるのだが、相談とかもしてほしいなと、どこかで思う。 「ヤス、ありがと。いつ決めたんだ?」 「あー、プロムの次の日。誠士が遊びに来てさ。オマエ、寝込んでたし」 まあ、寝込むようなことをしたのは、康史だけどな。 体力は俺の方があるのだが、内臓を使うのはかなり身体はキツイらしい。 普通の使い方とも違うから当然といやあ、当然なんだが。 それで、これから4日は寝込むようなことをしたいらしいし。 「そっか。海とか入れんのかな?」 「ちょうど、行く頃に海開きだからね。入れると思うよ」 「海パン買わなきゃな」 「買ったし。トールに似合うカッコイイやつ」 ホントに。 すげえなと思うくらい隙がないんだが。 だけどな。 「ヤス、あのな、準備からが旅行なんだぞ。俺にもなんかさせろよな」 わかんねーだろうけど、一応唇を尖らせていっとくことにする。 康史は、一瞬目をしばたいて苦笑を浮かべると。 「ゴメン。前の日に、一緒にお菓子買いにいこうか」 機嫌をとるように言われて、俺は悪い気がせず頷いていいよと返した。

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