128 / 405

※エンゲージピアス →sideY

湧き上がるような熱から醒めて、抱いている東流をはっとして見下ろすと、全身を体液に濡らして喉仏を動かし見開いたままの目は焦点を失いすでに正気を失っている。 東流は、体をおこりのようにガクガクと身震いを繰り返して、俺の背中にしがみついている。 やべえ…………俺、なに、して、んだよ。…………壊しちまったか。 慌てて俺は東流の体を抱き寄せて、宥めるように背中をゆっくりとさする。 あんなに誓ったのに、この肉体を前にすると欲望をとめられなくなっしまう。 「トール、トール……大丈夫か……」 耳元で囁くも痙攣はとまらず、快感にとらわれきった表情で、虚空を眺めている。 すっかりぶっ壊れたような表情も、俺に縋りついてくる腕も、それでも何もかもがすべて愛しくてたまらない。 「トール、好きだよ。……大好きだからな」 あやすように告げるとひくっひくっとまぶたが動き、緩慢な様子で俺へと視点をあわせようとし、焦点を結んだ視界で俺を食い入るように見つめ返してくる。 涎を飲み込めずに開いたままの唇が可愛らしい。 汚れてだらしのない顔がたまらない。 ぐっと甘えるように凭れかかる体が、まだ痙攣を繰り返しているのがわかる。 「……ああ…あふ…っん………やす……おれ、からだ……とけひゃって……」 どこに触れても感じてしまうのか、濡れた甘い声は呂律がまわっていない。 「ああ………どっろどろだな。トールはぐちゃぐちゃでどろどろでやらしくてたまんねえよ」 ずるりとらペニスを引っこ抜くと、どろっと俺の子種があふれ出して、ものほしそうにくぱくぱっとトールの体は求めている。 すべての東流の様子が俺の求めるものそのものでたまらなくなる。 「トール、すごく可愛いすぎてとめられなくてごめんな」 「……とめ、ないで…いい…………とめん…な……もっと……ほし……から……おまえ、の……だか……ら」 俺にすべてを任せて、体を預けてくるトールが心底たまらないくらい愛しい感じた。 「ああ……トールは俺のものだよ」 俺に犯されてぐちゃぐちゃになった体を、無防備に預ける東流を抱きかかえ、俺は東流が完全に意識を飛ばすまでその体のいたるところにに唇をおしあてて所有の証を残しつづけた。

ともだちにシェアしよう!