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※クリスマスイヴ→sideY

「ヒッ……ぁあ…ああァアッ、……ッあ、あ、あ、こわ…れ…っちまァア」 涎を顎先から胸元まで垂れ流し、ビシャビシャッと勢いよく潮を吹きながら、トールは体をくねらせ俺の上で跳ねる。 綺麗についた脈動する筋肉も、快感に溺れた表情からは俺のこともまともに見れていないだろうことがわかる。 今日はキスだけでイッてしまったり、少しの刺激だけで焦れて襲い受けに走ったり、見たこともないくらい東流が俺に欲情してくれているのがわかった。 プレゼント以上にそれが嬉しくてたまらない。 「中でこすられるの、気持ちいい?」 腰を掴んで軽く浮かせて回転させるようにグラインドする。 「…ンッ……ッう、ぁああ……きもひい…っああッ…も…ッ……ッァアアア」 ぐぷっと奥を突くと、背筋を反らして痙攣を繰り返し、狂ったように腰を押し付けてくる。 身も心も蕩けてしまったような表情で、腰をうねらせて快感を訴えてくる。 いやらしくてたまらない姿も、いつものカッコイイ東流も全部俺のものにできた気分になる。 半年前は、夢でさえ思えなかった……これは現実。 「トール……好きだよ」 一気に押し込んで中に思いのたけを吐き出す。 好きすぎて、好きすぎてすべてを奪いたいと焦がれた人。 「ハァああ……アア…ヤス…ッアアアア……ううう…っ、あう、すき……すき…ッだ…」 ぐちゃくちゃと掻きまわすと、涙に濡れて蕩けきった表情で、必死に応えようとする言葉に胸がいっぱいになる。 誰よりも強く豪快で、カッコイイ憧れの人だった。 一番身近にいて、凄く純粋で、綺麗な人だと思っていた。 ……こんなにいやらしい格好でも、こんなにぶっ壊れちまっても、それでもカッコイイと思わせる。 ずるっと胎内からペニスを引き抜いて、今は蕩けてしまっているが精悍な顔にザーメンを浴びせる。 どんなに汚しても、それでも穢れることを知らない。 引き抜いた箇所からは、注ぎ込んだ精液をこぷこぷと溢れさせ、放心したように身を震わせている。 全身を体液で汚して、快感にすっかり溺れているのに、どうして……汚れないのだろう。 じっと見下ろしていると、突然ぐっと腕を引かれて、そのまま抱き寄せられる。 「ンっ、ハァ……な…に…かんがえて…ンだ………だき、しめろ…よ」 「………トール……」 腕を回して抱きしめ返すと、東流は充足した表情を浮かべて、目を伏せて俺の頭を大きな手で撫でる。 東流の優しい大きな掌は昔から大好きだった。 ちゅっと、唇が額にあたる感触に目をあげると、ザーメンまみれの顔で屈託なく笑みを返された。 「メリークリスマス……12時回った……と、俺の腹時計が言ってる……」

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