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※とらわれの...……→sideY
蹴りを繰り出さないようにとの配慮なのか、開脚したまま膝裏に木材を挟み込まれロープで丁寧にくくりつけられている。
内股に力を入れれば、木材くらい折れるかと思ったが、東流じゃないし俺の力ではまったくびくともしない。
…………観念するしかないかな。
人を縛るのはスキだが、自分が縛られるのはまったく不快以外のなにものでもない。
「へえ、ハセガワのモノの割りに綺麗だな。処女みてぇだ」
無遠慮に覗きこむ長髪の息遣いがひどく荒いし、顔も、酷くやに下がっていてみられているのも気分が悪い。
俺も東流の前でこんな顔してんのかな。
そう思うと、やりきれない。
すげえひでえこと、ばっかりしてたなと、少しだけだけど反省する。
つか、一回も使ったことねえ、文字通り処女地なんだよ。
コロンブスには、せめて東流になってもらいたかったなと悠長に考えていると、クリームを指につけた長髪の指先が処女地に降り立った。
くちくちとクリームをなすりつける指の動きがキモチ悪くて吐きそうで、唇をきつく噛む。
腕のロープも少しづつ動かしているが、なかなかキツくて緩まないし、塗られたクリームはなんだか中で熱く溶け出している。
トール、ごめんな。
俺、…………逃げられねえわ。
せめて、オマエはこのこと知らないままでいてほしい。
…………どうすりゃいい。
指が入り込むアナルもクスリで熱をもちはじめて、堅くとざしていた口を開き始める。
嫌だと思うのに、身体は、まったく持ち主の言うことを聞いてくれない。
……悔しくて仕方がない。
こんな風に同じように強姦されて、あの時東流が俺を許してくれたのが、本当に奇跡だなと考える。
どんなに、大事な親友だとしても、こんなの許せやしないだろう。
「……クッ……ッや………めろ、ヤダ………ぶっころすぞ」
感じまいと奥歯をかみ締めるが、だんだんと呼吸があがってくる。やめろと言ってもやめるわけがないことは頭ではわかっている。
指の動きに下腹部が熱を持ち出してくるのがわかる。
イヤだ。
イヤだ………。
イヤだ……助けてくれ……。
感じたくないのに、じわじわと起こる熱に下半身が熱くなってくる。
にげな、きゃ、ならねーのに…………
さらに追い詰められていく感覚に、俺は咆哮するしかなかった。
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