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※不機嫌の理由 →sideY
「そっか、俺の知らない間にトールは随分淫乱になっちゃったんだね」
耳元で息を吹き入れながら少し意地悪く囁くと、首筋がカッと紅潮するのがわかる。
ベルトのバックルをかちりと外して、ズボンの上から膨らみをなぞるとたまらなそうに眉をさげて、鼻から熱をもった呼気を漏らす。
切なそうな表情で見返されて、不機嫌でイラついていた原因が欲求不満だったのかと合点がいく。
まったく気がつかなかったが、東流はすっかり俺に言い出せずに誘うことも出来ずヤキモキしてたのだろう。
記憶が戻ったから、期待してたのかもしれない。だけど、俺が全部思い出したわけじゃないと打ち明けたから。
……らしくないな。
自分の欲求をごまかすことなんかするタイプじゃないのにな。
「なあ、トール、服脱ぎながらどこをどうされたいのか、俺に教えてよ。忘れちゃってるからさ」
ベルトを引き抜くと、東流はためらいがちにズボンと下着を引きおろして、長い脚を空気に晒す。
ペニスは腹につくくらい反り返っていて、先端からは既に我慢汁が溢れている。
みるからに全身で俺に発情しているのだ。
そういう体に俺がしたっていうのか。
普通のやつより、どっちかっていうと性欲は薄い方で、そういう衝動とは無縁だったような東流が、発情していて俺がほしいと全身でいっているのだ。
興奮しないわけがない。
東流はシャツも邪魔そうに脱ぐと、俺の腰に腕を巻きつけて目を伏せて耳に唇をよせる。
「ヤス……、俺のケツにちんこ突っ込んで……」
低い声が微かに熱を帯びて聞こえる。
まったく色気がない言葉なのに、俺はなんだかすごく興奮してきた。
もちあがっている東流のペニスを掌で包むように握って、先端を親指で擦りあげる。
「トールは、俺にちんこ突っ込まれたい体になっちゃってるの?そこのベッドに座って、俺によくみせて」
力が抜けていく体を軽く押してベッドに倒すと、M字に開脚させて東流の右手をとって、玉袋をもちあげさせてアナルをよく見えるようにさせる。
少し開いて充血したアナルはひくひくと既に期待をして開閉している。
ペニスから流れるカウパーでそこはびしょびしょに濡れて、興奮しているのか東流の唇もひらきっぱになって呼吸を荒くしている。
「な、びちょびちょに濡れて、オンナのおまんこみたくなってるぜ」
「……ッ……っふ…ン、ァハァ…ハァ…っっ」
笑いながら囁くとかっと体をこわばらせて、きゅっと奥歯を噛んで視線を逸らす。
反対の腕をとって、東流の長い指をアナルにあてさせて、ゆっくりと円を描くように撫でさせる。
「トール、指入れて、俺のおちんちんだと思ってオナニーしてよ」
腕を離して、唆すように耳元で指示すると、東流はカウパーをからめて躊躇いがちに二本の指を挿し込みくちゅくちゅとゆっくりピストン運動を始める。
乳首についたピアスをかるく引っ張って捏ね回すと、顎をあげて快感にむせび泣きはじめる。
「ぁっ、ああ…っ……ッ、てく…っンンン、うう」
内股は痙攣して感じ始めているのか、濡れて開いた唇から顎先に唾液を零しはじめている。
「ああ、ふう……やす…やす…………」
淫らに蕩けた表情で、俺の名前を呼びながらぐちゅぐちゅとアナルを拡げて咽ぶ東流の様子は、なんどとなく想像はした。
これは、本当に現実なんだろうか。
ベッドヘッドの棚をあけると、SM道具のような玩具がごちゃっと入っている。
これ全部使ってたのかな……。
東流は俺の様子も気にならないくらい、自慰に夢中になっている。
「ああ…く…っつうう……やす…やす…イクっ、イク…ッ」
指を突っ込んだまま、体をそらして腹部に白い液体を撒き散らしながら東流は痙攣して、快感に蕩けきった表情で求めるように俺を見上げた。
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