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第35話 ワガママな『ハッピーエンド』。 2

「杉原先輩、お土産持ってきましたよ」 超絶美少年の叶がか、可愛い猫のリュックを置いて楽しそうに笑ってる。 天の邪鬼な俺はそんな叶をからかうのが『好き』だ。 「え?なぁに」 「先輩が好きなものですよっ」 「……叶の使用済みパンツ、精液染み付き?」 「そんなものお土産にすると思いますか?」 叶が本気で怒ってる……けどそれがまた可愛い。 良いよ、これから作る予定だから。 それに俺が一番『好き』で喜ぶものは『叶自身しかない』んだけどね、俺のために用意してくれたんだから、喜ぶよ。 「コーヒー豆ですよ!!」 紅茶派の叶がコーヒー豆なんて詳しくないよね……? 「じつは先日薬局でシャンプーとコンディショナーをまとめ買いをしたんです!!」 ああ、俺が5月に叶のシャンプーを選んであげたのまとめ買いをしたのか。 「また無くなったら困るから?」 「販売終了になったらまた先輩に選んでもらうので大丈夫ですが、せっかくですのでまとめて……爆買いしました」 爆買い……『笹倉グループ』が爆買いしたら製造元から購入しそうだけど、叶だから多分箱だろう。 「そうしたら福引きの券をいっぱいもらいまして、私生まれて初めて回したんです!!ガラガラ回るの楽しいですね」 叶は夢中になって話してる、そんなに楽しかったのか。 「ポケットティッシュとボックスティッシュとお菓子とコーヒー豆をいただいたんです。外れ無しでポケットティッシュすらいただけるのに、……あのお店は経営やっていけるのでしょうか」 叶……それは残念賞だよ、誰でも回しゃ貰えるもんだけど面白いから黙っておこう。 「それで私の家ではコーヒーは飲まないので、先輩にどうぞ」 叶はとても嬉しそうに渡してくるから、どんな豆でも嬉しく感じちゃった俺はいてもたってもいらんなくて……思い切り抱き締めた。 「叶……ありがと」 「……杉原先輩がそんなに喜んでくれるなんて思ってもみませんでした。コーヒー豆もう一袋当てたかったですね」 叶は天然過ぎる……ああ、ヤバい。 早く押し倒して、犯したい。

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