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第56話 11

真夜中、豪邸のバスルームで叶と身体の洗いっこをして仲直りをした。 パンツも無いのに風呂なんて入れないと言った叶を半ば強引に入れて、出たときにタオルと一緒に置いて有ったのを見て、叶はようやくこのイタズラが俺と執事達のグルだと気付いたらしい。 「だから俺は持ってないって言ったんだよ」 「ですか企画たてたのは杉原先輩ですよね」 「分かる?」 「変態じみてますから」 時計を見ると、AM0:00を丁度回ったときだったから、俺は叶をぎゅっと抱き締めた。 「ハッピーハロウィーン!!」 「もう……悪戯とか意地悪とかやめてください」 「あれ?ここからが本番デショ……」 「去年のハロウィンも最悪でしたし!!路上でキャンディの口移しとかやめて欲しいです」 「じゃあ、今年は俺が『トリック オア トリート』」 すると叶は俺の腕からスルリと抜けてベッドへ行くと、さっきの使った湿ったパンティーを握り俺の腕の中に戻ってきた。 「……これで我慢してください」 そう言うと俺の唇目掛けてパンティーを押し付けてきた。 駄目だなぁ、叶は。 俺は苦笑いでこう言った。 「こういうときこそ、お菓子よりも甘い『恋人の甘いキス』をくれないとね?」 それを聞いた叶は『天使のような可愛い極上の微笑み』を見せてくれた。 さて来年のハロウィンは何をしようかな。 『叶と一緒のハロウィン』だから、今から楽しみだ。 完

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