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Final Stage 第6章:恋の炎は心の芯に灯し続ける10

穂高と千秋の苦悩の解放! その2  俺を求めるように半開きになっている色っぽいくちびるを思う存分に貪り、猛っている下半身を千秋自身に押し付けていたら、両足を腰に巻きつけてきて強請るように上下してくれた。それだけじゃなく――。 「ん……?」  俺の胸元を両手で触っている? 触られても残念なことに、くすぐったさしか感じないのだが……。  それにしても変な触り方だ。上に引っ張り上げるように触ってくるなんて。  千秋の舌を解放して触れられている胸元を覗き込んでみたら、スウェットをたくし上げてる両手が目に留まった。もしかして、脱がせようとしているのか? 「……そんなに、俺の裸が見たいのかい?」  なんて、ついイジワルなことを言ってしまう。赤面しながら困ってる千秋の顔が、実は結構好きだったりする。徹底的に困らせるとこちらの思惑とは別の想像のつかないことをしてくれるから、それを引き出したくて堪らなくなるんだ。  さっきだって俺の提案した言葉に文句を言いつつも、きちんと可愛い新人を演じてくれた。  潤んだ瞳で上目遣いをしながら甘い声で名字を呼ばれたせいで、無性にドキドキしてしまった。これでも、かなり必死になって取引先を演じた。あの顔で迫られたらノンケでも間違いなく、契約を結ぶという確信がある!  千秋が都会で働くことになっていたら、今まで以上に心配が尽きなかっただろうな。この島にいる田舎のおじさん・おばさん達も千秋の持つ色香に、ドキッとすることがあるかもしれないが、襲うという発想はないだろう(と切に願う) 「違っ、穂高さんの肌が見たいワケじゃなく……。直接肌に触れて、ぬくもりを確かめたかったというか」  しどろもどろになってる言葉を理解し、目の前でさっさとスウェット上下を脱いでやった。勿論下着も――。 「ぬくもりを直接確かめたいというなら、千秋も脱がなきゃいけないね」 「あ、うん……」  割り込んでいた自分の躰を退かせたら、千秋自らいそいそと恥ずかしがりながら下着を脱いでいく。  普段はトランクス派なのに、今日に限ってボクサーブリーフなんていうのを身につけてくれたお蔭で、一緒にベッドに入ってからというものの、してはいけない妄想に拍車がかかったのは事実だった。  千秋の言いつけどおり垂涎モノのそれに一切手を出さず、明るく見送った俺にご褒美があっていいハズなんだ!  予め隠していたローションを手元に引き寄せ、しっかり温めておく。千秋がこっちを向いた瞬間に――。 「わっ!?」  素早く片足を手に取り肩に載せてあられもない姿にし、後孔の入口に塗りたくってあげた。前後左右に、優しくマッサージするように動かしていたら。 「ぁあ、ぁっ……焦らさなぃ、で。早く……んっ」  肩に載せた片足に力を入れ、求めるように俺を引き寄せる。腰が淫らに揺れる度に、千秋自身から溢れる蜜がこぼれて自らの躰を点々と濡らしていく姿に、どんどん堪らなくなっていった。  はじめに焦らしたのは、君だっていうのに、ね――。  おねだり上手に絆されたので、希望通り一気に指を2本をそっと差し挿れてみたら、待っていましたと言わんばかりに、見る間に飲み込んでいくではないか。 「はぁ、う……ひっ……あっ、あっ、もっとぉ…もっと、してっ!」  俺の手に合わせるようにまとめていた髪を振り乱しながら、がんがん腰を動かしてくれたので、何もせずにHな千秋をただ見下ろしていたのだが。  ――これはヤバい、ピンチだ―― 「あっ、はぁっ、……穂高さ……はや、くっ…」  ズブズブと飲み込まれてしまった指に、千秋の中の締めつけを感じるだけで、何もしていない俺自身がイケる気がする。 「きちんと慣らさないと、千秋が辛くなるだけだ。もう少し我慢してくれ」  自分に言い聞かせるように告げて、すかさず指を1本追加してやり、イイトコロを擦りあげてやった。強引な形で押し広げているのに辛そうなそぶりを一切見せず、むしろ快感に身をゆだねて頬を紅潮させていたのに突然、俺の腕を掴んだ。 「やぁっ! ソレじゃなく、ほらかさんのでゴシゴシしてほしいっ」  首を横に振って、更におねだりする。俺を悶え殺す気なんだろうか。 「分かった。どうなっても知らないよ」  いつも以上に淫らな千秋を見たせいで、更に大きくなってしまった自身にしっかりローションを垂らし、千秋の片足を載せたまま腰を持ち上げ、押し分けるように後孔に挿入していった。 「キツっ……」 「あぁっ、はぁ、 きもちい……っ、あ、あぁぁぁぁ……」  あまりの気持ち良さに、全部がトロけそうだ。  イキそうになるのを必死に我慢していたら、額から汗が滲んでくるのが分かった。それがぽたぽたと千秋の躰の上に落ちていく。 「ひゃっ、ぅっ……」  滴る汗を感じる度に千秋が腰をしならせ、中の俺自身を強く締めつけてくれたのだが全部挿れる前に、先にイってしまうかもしれない。  ズブズブと飲み込んでいく結合部を見て、眉根を寄せたら。 「っ、うっ、あぁぁ……んぅ……くぅっ、イクぅ!」  更に腰をしならせてくれたお蔭で、一気に根元部分まで挿入できた。その途端に、千秋が自身から熱を爆ぜる。腰を上げていたのもあるが、白濁が頬にまでぶち撒けられていた。 「や、だぁ……挿れた瞬間に、イっちゃうなんて。ハズカしい」  高く上げていた腰をベッドに下ろして、穂高さんが笑いながら俺の頬に付いたモノを丁寧にティッシュで拭ってくれる。余裕綽々な表情が、ちょっとだけ憎らしいかも。 「だから言ったろう、どうなっても知らないって」  頬の他にも汚れている部分を拭ってくれるんだけど、それだけでも結構感じてしまうのは、躰の熱が治まり切っていないからだろうな。 「んっ……穂高さんは全然、感じてないの?」  もしかして俺の中がいつの間にかガバガバになってしまって、感じられないとか――!?  恐るおそる訊ねた俺の視線を、ワザとらしくふっと避けて、あらぬ方を見た。 「感じてないワケじゃないのだが……」 「俺の中、気持ち良くないの?」  よいしょっと起き上がって繋がったままになってる部分を覗きこみながら、くいくいっと腰を動かしてみる。ヌチャヌチャッという卑猥な音が出て、腰がじんじんしてきた。ヘタっていたアソコが、見る見る内に回復していくレベルってスゴイ。 「駄目だよ、千秋。勝手に動かさないでくれ。すごく気持ちがいいから」 「でも……無理してない?」 「無理とかまったくしてないよ。むしろ困ってる」  起き上がった俺の躰を、両腕を回してぎゅっと抱きしめてくれた。しっとりとあたたかい、穂高さんの素肌の熱――これを感じることも、しばらくご無沙汰になっちゃうんだな。 「困ってるって、何が?」 「その……挿れた瞬間千秋がイったときに、俺も一緒にイってしまって。初めてのことで戸惑っているトコに腰を動かされたんじゃ、またすぐにイってしまいそうになってる状態って言ったら、分かってくれるだろうか」 「え~~~っ!?」  頬を染めて仕方なしに俺を見つめる、穂高さんの顔がすべてを物語っていた。 「だだ、だって俺にいっぱい卑猥なことを言って、散々翻弄していたのに」  途中から苦しそうな感じで、額に汗を浮かべていたのを見ていたけれど、笑いながら進んでアレコレしていたのは穂高さん本人だった。 「翻弄されていたのは俺の方だよ。これ以上、翻弄してどうしようというんだい?」  テレを誤魔化すように、くちびるが重ねられる。 「んっ……」  重ねられたくちびるが、再び角度を変えて貪るように舌を絡めてくれる。そのお蔭で、更に躰が熱くなっていった。  俺が心配する前にしっかり者の恋人は時間配分から、躰の疲労具合まで完璧に把握してくれるんだ。いつもピッタリに調整してくれるから、任せっきりにしている。 「これが終わったら、一緒にシャワー浴びないといけないよ」  ほらね、予想通りだ――。  ゆっくりとベッドに躰を押し倒して告げられる言葉に答えるように、穂高さんの躰を引き寄せた。ひとときの別れを惜しむかのように、俺たちは貪り合ったのだった。

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