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序
シャラリ……。
首元を飾る、細かなチェーンを何重にも巻いた豪奢なネックレスが美しい音を立てる。
留め金にまで繊細な細工を施された腕輪やアンクルバンド。
そのどれもが上品かつ華麗だ。
しかし、それらに使われている貴金属は重く、装着するものの身体の動きを制限する。
俺の貧相な身体が軋んだ。
みすぼらしい作業着の上から、己の作である似合わないアクセサリーを装着され、その美しさを誉めたたえられる。
しかし、俺を見つめる目は暗い。
ただの、仕事だ。
そう割り切っていた。
けれど……。
彼にこんな目をさせてしまった。
そのことは………罪だ。
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