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第54話

長岡の部屋に着いてすぐリビングに通された。 あの時はぐったりしていてあまりよく見ていなかったがリビングも寝室と同様白と濃茶を貴重とした部屋だ。 本棚には寝室同様ぎっしりと本が詰まっていて更には床にも詰んである。 それ以外にはあまり家具もなく、見た目に反してと言ったら失礼だがとてもシンプルな部屋。 本棚には、枕草子、源氏物語、現国Ⅰ等ラベリングされたファイルも並んでいて教師としての長岡がどんな人間なのか見て解るようだ。 コーヒー位しかないがと声をかけられたが首を横に降ると、長岡はそうかと奥のソファにどさりと腰掛ける。 「で? 時間は都合した。 用件は?」 「……写真、」 「写真?」 教師としての長岡と人間としての長岡はイコールではない。 目の前で長い脚を組む男は、俺を、生徒を脅しているんだ。 「消して、欲しくて…来ました。」 「ふーん。」

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