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第84話

先生に指定されたのは土曜日だった。 三条は適当なパーカーにコートを羽織って、綺麗に洗い直した長岡のシャツの入った袋を持ちバスに揺られている。 自分と運転手以外誰もいない。 誰に言う訳でもなく次々に停留所を読み上げ停まり発車を繰り返す。 自分が何処に向かってるのか不安になるような心地の悪さにに視線を外に向けた。

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